大容量インクタンク搭載プリンター世界累積販売台数1500万台達成
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私はこのセイコーエプソンの大容量インクプリンターは、すごいイノベーションだと思ってるんですが、1500万台超えもあんまり記事になってないですね。日本でも1月から販売が開始しましたが、アフリカではその前から販売されています。新興国のコンシュマープリンターの新規販売台数の1割を占めるようになったとのこと。
プリンターはいわゆるちゃりんちゃりんビジネスモデルの典型例でしたが、特に新興国では、そのちゃりんちゃりんビジネスは顧客ニーズに合っていなかったということですね。そしてたぶん、トップシェアのHPにはできなかったこと。HPは新興国においてはむしろ、HPプリンターに適用する非純正および偽造カートリッジがとても普及しているからこそシェアをとっている。セイコーエプソンがそうだったならば、取りづらかった戦略でしょう。
以前、ケニアの農村部の小学校にいったら、このプリンターが活躍していました。学校は小テストをまめにするので紙が必要。印刷量が多いので通常のプリンターだとすぐにインクが切れる。コストもばかにならないし、なにより農村部では、換えのカートリッジを手に入れるのに車に乗って町まででかけていかなければならない。
従来のプリンターが新興国で十分に普及しないことを市場や事業環境のせいにせず、これまでの自社のビジネスモデルを否定してニーズにあった製品を作ってきたことがすごいと思います。
こちら、セイコーエプソンのプレスリリース
販売台数は2014年度で400万台、2015年度で500万台といったところでしょうか。国数も多いので、新興国で広く薄くといった体ですね。まだまだ先を見ている製品だと思います。
http://www.epson.jp/osirase/2016/160706.htm?fwlink=jptop_news_160706販売開始は2010年、北米投入は2015年。日本国内導入は今年の2016年2月。日本企業が、日本市場は後回しにするケースはどんどん増えつつある。PS4然り、ポケモンGO然り。
5年かけて1500万台で2014年などは年間で430万台売れたという記事もあった。
新興国を中心にエプソンの売れ筋プリンターになりつつあることから、今後は他社も追従せざるを得ないのではないだろうか。
あと、先進国では紙への印刷自体がペーパーレスが叫ばれる昨今、時代錯誤的なものになってきているというのもあるだろう。議会などで毎回多数の議員に配布する紙資料をタブレットに変更して高精細な電子データ化すれば紙代も印刷代もそれをホッチキス止めする必要も無くなる。プレゼンもPCかタブレットで済ませる人が増えてるだろう。こうなってくるとプリンタを主業としてるエプソンやキヤノンからすれば死活問題になってくる。
もちろん、大容量インクタンクを先んじて投入したのは素晴らしいが、かたやペーパーレス社会が進んでいくことを考えれば、この事例は残されたパイを誰が先に食べるか?という戦いにも見える。