すべては「たった一人の熱狂」からはじまる

2016/4/20

「たった一人の熱狂」という言葉

佐渡島 「たった一人の熱狂」という言葉は、実は僕の著書の中にも使っていて、勝手に影響を受けていたなと思いました。
見城 ぼくらの仮説が世界をつくる』に書いていたね。
佐渡島 そうなんですよ。一番重要な最後に締めるところの言葉として、「世の中を変える1枚目のドミノ、それは、『たった一人の熱狂』です」と書いていました。
見城 無意識だったということ?
佐渡島 無意識で書いていました。ゲラ(試し刷り)で気づいて、相当影響を受けているなと。
見城 いや、そうでもないでしょう。
佐渡島 ただ、自分の言葉に変えるよりも伝わりやすいと思って残しました。今回も改めて文庫版を読み直してみると、全体的な仕事の仕方はもちろん、食事の約束をしたら絶対に果たすとか、そういう細かいところも僕の普段の習性と似ているところがあって。やっぱり大先輩だなと思いましたね。
見城 いやいや、ありがとう。佐渡島君にそんなことを言われるなんて恐縮ですよ。
佐渡島 それに、僕も熱狂のはじまり方が見城さんと一緒だなと。
見城 そうだね。そして無理に熱狂はできない。
佐渡島 そうなんですよね。

熱狂は才能に対して起こるもの

見城 熱狂は無理にすることはできないし、ほかの人がすごいと言っていることにも熱狂できない。だから、自分が出会ってすごいと感じ、「俺の手で何とかしてやろう」と思ったときに熱狂がはじまるわけですよ。