東急建設、バングラで鉄道工事受注 日本企業で初
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【追記】
・東急建設は近年バンコクパープルラインを受注し改めて海外展開に本腰を入れており、その流れでダッカに進出。
・本件はゼネコンとしての東急建設。ダッカは土地利権が細分化され複雑で駅前・沿線開発は大変ですが、マーケットは巨大なので鉄道系デベロッパーも注目ありたいところ。
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ダッカメトロ6号線は、国際協力機構(JICA)が2009年のFeasibility Study段階から協力しているもので、渋滞の激しいダッカ西部を南北に約20km縦断するライン(軟弱地盤のため地下鉄ではなく基本的に全線高架)。JICAは2013年2月に第一期円借款(約100億円)を調印しており、今後は各国の他メトロ事業と同様に、事業の進捗に併せて追加円借款を検討していく予定とされています。今回東急建設が受注した工事は、北端に位置する車両デポエリアの土地整備がメイン。これから20kmを工区分けした各区間の鉄道建設、車両調達、電気信号システム調達等が控えており、それぞれ日本企業が高い関心を有しています。
なお、2006年に作成されたダッカ戦略的交通計画(STP)に基づいて上記のダッカ6号線支援を行っていますが、BRT3本・MRT3本を柱とする同計画ではダッカの交通需要(渋滞は世界最悪レベルです)を受け切れないとして、現在JICAは同計画の改訂(都市交通マスタープラン策定)をバングラデシュ政府・ダッカ市と並行して実施中であり、MRT主体に切り替えていくよう提案しています。
ちなみに、日本政府・JICAは、古くは韓国ソウル、過去20年ではインドの各大都市、バンコク、ハノイ・ホーチミン、イスタンブール、カイロなど、数多くのMRT支援を手掛ける世界のリーディングドナーです。これは、高い技術を有する日本メーカー、世界でも最も優れたオペレーションを誇る鉄道事業者、広範な海外経験を誇る各商社、極めて質の高い鉄道コンサルタント集団といった産業界と、日本政府が一丸となって取り組んできた成果と言えます(必ずしも日本企業が全て受注出来ているわけではありませんが)。
http://www.jica.go.jp/press/2012/20130221_01.html
http://www2.jica.go.jp/ja/evaluation/pdf/2012_BD-P69_1_s.pdf