ノルマに対する恐怖心と、どう戦うべきか

2016/2/25

【佐山氏への相談】

27歳男です。私は、昨年の7月まで某メガバンクで働いていました(3年4カ月勤務)。現在は無職です。
退職の理由は、ノルマに対する恐怖心、社内や顧客からのプレッシャーに押し潰され、毎日眠ることができず、食事も喉を通らず、あらゆることに対して無気力になってしまったためです。
現在は、通院の成果もあり、心身ともに回復することができました。しかし、医療費がかさみ、お金がなくなり、再び働き始めなければ厳しい状況にあります。銀行での仕事を振り返れば、商品を「売る」ことに対する意義を感じられず、毎日がつらくて仕方ありませんでした。
一方、ATMの操作を教えたり、顧客と財務について話したりするのは、「つくる」感覚が持てて、意義を感じられたと思っています。
心身の安定性を考え、意義を感じられる仕事をしようとは思うのですが、私の浅いキャリアではいきなり自分の望む環境に身を置くのは難しいように思います。
再びプレッシャーに潰され、心身不調になることを恐れています(本当につらくて仕方がない体験でした)。結局、恐怖心とうまく付き合うしかないように思います。
佐山さんの場合、恐怖心があるとすれば、どのように恐怖心と付き合いますか。ぜひ、参考にさせていだきたくご教授お願い申し上げます。
(無職、男性、20代)

すべて達成しないといけないか

メガバンクでの仕事のノルマがきつく、退職したとのこと。
新卒でメガバンクに就職した人は、最初支店に配属されることが多く、ノルマがきつくて、朝の通勤時、今日無事に家に帰れるだろうかと強い恐怖心を持ったという話を聞くことがあります。
新卒のときは、社会のことはよくわかりませんので、仕事のノルマを学校の宿題のように思って、できなければ自分が悪いのだと思いがちのようです。
また、ある外資の投資銀行で勤めていた人は、どう考えてもお客さんが損をする商品なのに、それを売ってこいというノルマを課せられたと言っていました。
新卒で会社に入ると、初めてのいわゆる大人の世界で、学校の先生のように、上司が言っていることが正しいと思いがちですが、基本的に会社というものは理不尽なものであることを忘れてはいけません。