米最高裁判事にネバダ州知事を検討=関係者
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うぉー、オバマさんこれは上手い。
保守派だったスカリア判事の後任として、リベラル派の判事を指名することで、仮に次期大統領が共和党から選出されたとしても最高裁判事の多数をリベラルに維持するのかと思ってました。
が、それは共和党が多数を占める議会の承認を得れないと踏み、任期内に選出するために、共和党員穏健派のサンドバル元連邦裁判所判事を指名するという。
個人的には、次期大統領が選出されるまで指名承認しないなどと宣う共和党は、最高裁判事を8名のままで約1年アメリカ司法を動かすという選択をするわけであって、そこに議会多数派の矜持はないのかと感じてしまいます。
追記:日本の最高裁判事とは異なり、アメリカの連邦最高裁判事は大統領の指名によって選ばれていくため、政治的な意味合いがものすごく大きい。だからこそ、保守派何人、リベラル派何人という見方がされます。何が大事って、それによって法の番人たる最高裁が運用されるので、リベラルが強い今はたとえば同性婚を認めないのは違憲だ!という判断が出たりするんです。米国では妊娠中絶の権利等について保守派かリベラル派かで先鋭な対立があるので、誰が指名されるかが非常に大きな政治的関心事にもなっているが(その辺りの詳細については、ジェフリー・トゥービン「ザ・ナイン アメリカ連邦最高裁の素顔」が詳しく、お薦め)、日本ではこれまでそのような対立があまりなかった(表に出ていないだけで、実際には基地や原発の問題などであったのかも知れないが)ので、日本の最高裁の構成については裁判官出身6人、弁護士出身4人、検察官出身2人、行政官出身2人、法学者出身1人と、せいぜい出身がどこかくらいが法曹関係者の間で話題になる程度であった。ただ、最近は弁護士らで組織する1人1票実現国民会議が1人1票裁判についてどの裁判官がどういう判断をしたかを国民審査の際に公表したりているので、少しずつ変わりつつあるのかも知れないが、まだまだ一般の方の関心は薄いものと思われる。