[ニューヨーク 8日 ロイター] - ニューヨーク(NY)外為市場8日中盤の取引で、ドルが116円を割り込んだ。原油安に加え、日銀が導入したマイナス金利の効果について懐疑感が出始めたことで円が買い戻され、1年3カ月ぶりの安値を更新した。

日銀のマイナス金利導入を受け、ドルは1月29日の取引で最大2%上昇したが、その後は同政策に対する市場の見方が変わり、この日は円を買ってドルを売る動きが出るなか、ドルは対円で2014年11月半ば以来の安値を付けた。

野村証券インターナショナル(ロンドン)のシニア・ストラテジスト兼エコノミスト、チャールズ・セント・アーナウド氏は、「一部ポジション調整の動きが見られる」とし、「マイナス金利は(日銀にとり)正しい政策であるとの見方に変わりはないが、マイナス金利がどの程度の効果や影響を及ぼすことができるのか、市場では懐疑感が出ている」と述べた。

欧州の銀行に対する懸念が出るなか円は対ユーロでも買われ、2週間ぶりの高値を付けた。

ドル指数はほぼ横ばいの97.062で推移している。