映画祭史上最高額の作品は、なぜネットフリックスを蹴りFoxを選んだのか
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『The Birth of a Nation』を獲得したフォックスサーチライトは、過去に黒人奴隷の物語を描いた『それでも夜は明ける』(12 years a slave）でアカデミー賞作品賞を獲得しています。興行収入も187Millionドル（200億円強）と大ヒットさせました。ブラピがプロデューサーの一人を務め脇役で出演していた効果もありますが、このような実績が伝統ある配給会社の大きなアドバンテージといえるでしょう。
サンダンス映画祭の事務局の方に話を伺ったことがあります。大きな利権が動く映画祭だけに作品が上映されるためにも政治力が重要。応募の際にどのエージェントがついているか、で選考に影響がする場合もあるとか。
また上映が決まった時点で、製作者たちにはハリウッドのエージェントたちから代理人になりたいとの連絡が殺到するそうです。そんな争奪戦がこの映画を作ったネイト・パーカーにもあったようで、作品上映の直前に彼はエージェントを業界二位のWMEから業界一位のCAAに変更しています。パーカー氏がフォックスサーチライトを選んだのはフィルムメーカーにとって全国ロードショーがまだピークだと思っていることの証拠になっている。ネットフリックスとアマゾンはまだ業界では別の流通経路としてしか認められてない。最初からネット配信を目指している人はいない。ネットフリックスは劇場とネット配信の同日開始を強く主張する。アマゾンはの戦略はちょっと違う。またTheatrical window (Theatrical windowというのは映画館との契約で劇場公開初日からDVD、ネット配信ができる期間のこと。現在は９０日間ぐらいが基本)を守るつもりである、でも期間を短くするらしい。この戦略でアマゾンは 従来の流通経路と対等で戦えるかどうかはこれから明らかになる。
A big part of the reason Parker chose Fox Searchlight is the fact that filmmakers still aspire to a wide theatrical release of their films. His decision shows that Netflix and Amazon are just looked at as an additional distribution channel and not the main event. Netflix insistence on a day-and-date release probably hurt them. Amazon's strategy is a bit different as they will respect the theatrical window (typically 90 days) or at least a shortened version of it. It will be interesting to see how this strategic decision plays out for Amazon as it competes against Netflix as well as the traditional distributors.やはり市場を盛り上げるのは、カネのある新規プレーヤー。日本でもネットフリックス、アマゾンはもちろん、その他の異業種（ネット企業など）にもどんどんコンテンツに投資をしてほしい。
イアンさんのコメントはごもっとも。世界のコンテンツ業界における中国マネーの勢いはすごいですが、まだ監督、俳優などの領域では存在感は薄い。アジア人がほぼ皆無だった欧州サッカー界に、アジア人が増え始めたように、ハリウッドにもアジア人が増えたらもっと面白い作品が増えるはずです。
