【小林×西田(4)】これからの政治のキーワードは「オープン化」
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自民党小林議員との対談第4回が公開されています。野党時代での経験や従来の、自民党の世間との距離のとり方や情報発信のメリット、デメリットについて的確な反省とそれを活かした「オープン化」の展望についてお聞きできたと思います。こうした試行錯誤を通じた可塑性と適応は改めて、自民党という組織能力の高さを物語っていると思います。ただ、政党は、行政とは異なり政治的主張と動員のインセンティブを持つので、情報の受け手は政治の「オープン化」に対しては、行政よりもさらに、注意深く見ていく必要があるでしょう。
ひとつ、小林さんと議論が分かれるのは、小林さんがおっしゃっている以下の点。
「同時に大学進学率が上昇して知識層が増えた。昔に比べて、「政治を考え、語れる人」は格段に増えたのが現代であるはずなんです」
日本の教育のカリキュラムを見ると、政治教育、市民性教育については、相当に抑制的であり、大学進学率が向上した「にもかかわらず」、「政治を考え、語れる人は増えていない」と見ています。
教育基本法は、
(政治教育)
第十四条 良識ある公民として必要な政治的教養は、教育上尊重されなければならない。
2 法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治的活動をしてはならない。
と記していますが、とくに政治的教養の尊重は十分になされていないのではないでしょうか。最近、18歳選挙権がよく報道されていますが、注意しなければならないのは、今回テキストを制作し、配布したのみにとどまっており、その活用は実質的に各学校に委ねられているという点。中学、高校における「公共」「歴史総合」という市民性教育に近い内容の必修化は、2022年度のカリキュラム改正が目処とされていますから、実はこの政治的教養の涵養については、今も、昔も、先送りされたままという点は指摘できると思います。私の経験上、経営者が政界と付き合いを始めると、すぐマスコミが下衆の勘繰りをしてくる。私の場合は、テレビCMを派手にやったせいで、勉強させて貰っていた日銀副総裁との関係を日経とフライデーに書かれた。結果的に両者になんら不適切な関係はないという記事だったのだが、疑いがなければ記事にならないわけで、当時の私の実感として、いちいちマスコミに載ること自体が面倒かつ人聞き悪く、嫌だった。分別くらいあるだろう日経新聞すら、そんな程度だったかと衝撃的だった。
その後、よくよく考えれば自分があまりに本業の仕事ばかりで、自社サービスのターゲット層にしか情報を発信しておらず、マスコミとも立ち話もせず、世間一般に対してなんらの情報発信もしてないことに気がついた。つまり、悪いのは自分だったと。本業以外に関わるのは社長としての責任放棄だ、くらいに思っていたが、バランスが悪いと分かった。
そこで色々な機会を捉えて、自分が何者なのか、素直に飾らず等身大で外部に情報を出すようになった。ニュースピックスもその一つだ。おかげでマスコミやネットで変に絡んでくる人が急速に減った。
炎上しないニュースピックスのおかげで、現役経営者の「オープン化」も進んだことになるが、同様に政治もNP的なオンラインプラットフォームができれば、より良くなるだろう。民間との連携を強めよりスピーディに政策実現ができる環境を作ることは、今後の日本の課題解決に重要な点だと考えています。
そのためにもオープン化して、信頼感をあげていく。そして、参画・協力の機会があることを知っていただくことが必要だと思います。
SEALDsについても様々意見があると思いますが、政治側にとっては『理』が届けられていない、という重要なアラートだったと思います。