シンガポールに移住した「和僑」たち〜仕事も教育も競争社会で生き抜く〜
2016/01/18, AERA
成長が望めない祖国に見切りをつけ、家族ごと海外に移り住む。「アジアで最も豊かな国」には、そんな日本人が押し寄せる。うらやましくもあるが、決して楽ではない選択だ。そんな生き方を選んだ理由を現地で聞いた。
東京でいえば丸の内だろうか。オフィス街にそびえ立つ高層ビルの32階。にこやかに出迎えてくれたのは三宅隆文さん・真美さん夫妻だ。
シンガポールの永住権を取得し、この高級コンドミニアムに息子2人と暮らしている。隆文さんは「サンマルクカフェ」を展開するサンマルクホールディングス東南アジアのCEO、真美さんは高級レストランの広報などをフリーランスで請け負う。
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コメント
注目のコメント
これ、まるで10年前の記事に見えます。シンガポール政府機関から、富裕層をシンガポールに誘致したいので手伝ってほしいと私が依頼を受けたのはもう10年くらい前です。そしてNHKが私の会社や、シンガポールへの脱出組を取材したのもそのころ。スタジオでは森永卓郎氏がVTRを見ながら「富裕層は日本から出ていけ!」と絶叫してましたね。
NHK「日本のこれから 税金」 http://www.yucasee.jp/tax.php?la=1215
それで私もその当時はシンガポール街中を走るF1を見に行ったりしましたが、私の個人的な結論としては、「現役富裕層のシンガポール移住にそれほどメリットが無い」ということでした。なんとなく印象操作の結果、税金が安く富裕層にとって住み心地良いイメージはありますが、現役バリバリの起業家でビジネスの源泉が日本の場合、どこに住んでいようが日本に税金払う必要はあります。
また10年くらい前に日本でシンガポールブームが起こった時に、やばい筋の金融ブローカーがシンガポールに集中し、そこから日本の富裕層らに営業をかけたせいで、いまや、情報持っている富裕層の中では「シンガポール=怪しい」というイメージになってしまった。それでブランド力を高めるために2010年代に入ってからは日本に帰国する金融マンが増えた。もちろん、シンガポールの税金や家賃がどんどん上がったことも関係ありますが。
ではビジネスは?ということだと、その事業の特性やそこでやる必然性によると思います。私の場合は自社の子会社として証券会社を新規設立するときに、シンガポールか香港で迷ったのですが、結局、上記の流れも加味して香港にしました(2012年当時は、金融都市ランキングでは世界で香港が一位だったのもある)シンガポールの問題は住居費と教育費。これにつきます。
独身であればさほど問題はない。住居も贅沢言わなければ、ルームシェアが普通なので問題ないし、子供がいないのだから教育コストも問題ない。
もちろん富裕層にも問題はない。
しかし、夫婦で一方しか働かない状態だと、本当に厳しくなる。
ましてや子供がいたら、外国人には厳しい。
当社でも、基本的に責任者以外は家族帯同を認めないようにしています。
家族で生活すると、日本の倍近い生活費になるからです。
対して独身者は、生活環境が違うと割り切れば、東京と変わりません。和僑が新しいか、古いかは分からない。生き方としては面白いし、チャレンジしがいあると思う。
そして、日本は快適すぎて日本以外のことに関心を持たなくても済む。『引力』が強いんです。でもその『引力』に引っ張られすぎるとダメになる、というのはその通り。
自らへの戒め。