欧州地域の大混乱とVW事件の後遺症で大再編が起きる(持丸強志)
2016/01/08, NewsPicks編集部
予測の3つのポイント
・欧州地域では、VWの排ガス不正問題の後遺症およびさまざまな不透明要素のさく裂による大混乱などにより、自動車業界の新たな再編が起きる可能性がある。
・日本の自動車メーカーは業績拡大が続くと見られるが、それゆえに、資金需要が伴う前向きな経営改革に着手しやすい環境となる。
・最大のテーマは系列自動車部品メーカーの再編であり、特にトヨタ系で大きな動きを予想。また、新社長が実質的に始動するホンダも、系列再編に向かう可能性がある。
2015年最大の話題はVWの不正問題
トヨタ自動車が燃料電池車「MIRAI」を発売して間もなく幕を開けた2015年だったが、振り返ってみると、自動車業界に目立って大きな動きは少なかった。
しかし、その中で特筆すべきは、フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題だろう。9月18日に米国でディーゼルエンジンの不正ソフト搭載が公表されて以降、VWの不正行為が世界的に行われていたことが明らかになった。
その後のVWブランドの失墜は言うまでもなく、経営陣の退任でも回復の兆しは見えない。株価が半分以下に下がったこともあり、VWの経営不安もささやかれるようになった。
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コメント
注目のコメント
直近のトピックをもとに周辺への影響が整理されていて分かりやすかったです。ありがとうございます。
トヨタの新型プリウスはTNGAに基づく最初の車ですが、再編もこれを中心に進んでいくのでしょうか。自動車以外の業界も含め、研究開発費を増加させる企業が増えており、異業種間の提携も重要になってきそうです。
http://www.nikkei.com/article/DGXZZO75366460X00C14A8000095/なるほどー。やはりVWはビクともしないよね。それよりも自動運転と次世代エネルギー車がもはや、中長期ではなくて短期の問題として待ったなしだ。かつての日本のパソコンメーカーと構図だけは極めて似ている。せめてせめて攻めまくらなくてはだめだ。世界中から優秀な人を集めて利益の全てを次世代カー開発に投ずるべし。