[北京 1日 ロイター] - 中国国家統計局が発表した12月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.7と前月の49.6から小幅に上昇、市場予想と一致したが、景況拡大と悪化の分かれ目となる50を5カ月連続で下回った。

12月の非製造業PMIは前月の53.6から54.4に上昇したものの、一連の景気刺激策にもかかわらず、経済が依然として低迷していることが示唆され、当局は2016年も一段の政策措置を迫られそうだ。

ただエコノミストは、世界の投資家が懸念する大幅な景気悪化の兆しがないことが幾分の安心材料だと指摘する。

コメルツ銀行(シンガポール)の中国担当エコノミスト、Zhou Hao氏は製造業PMIが小幅に上昇したことについて「(経済の)成長ペースが幾分安定化しつつあることを示している。しかし、製造業は依然として強い逆風に直面している」とコメント。

「在庫調整とレバレッジ解消の動きを促進するために、金融政策は引き続き緩和的となり、財政政策はより積極的になるだろう」との見方を示した。

12月のデータでは、国内外の需要動向を示す新規受注指数が50.2と11月の49.8から上昇した。

ただ、輸出受注は47.5で前月の46.4から上昇したものの、15カ月連続で50を下回った。