(ブルームバーグ):韓国の独禁当局はサムスングループに対し、グループの有力企業2社の合併で強まった株式の持ち合いを改めるよう命じた。統治構造を見直すために来年3月1日まで猶予を与え、違反した場合は罰金を科す可能性がある。

韓国の公正取引委員会は、サムスンに対してグループ企業と9月に発足した事実上の持ち株会社であるサムスン物産に絡む株の複雑な持ち合いに対処するよう求めた。来年3月2日になっても状況が変わらなければ、持ち合いやその強化を禁止する2014年の法律に違反することになる。

公取委は声明で、電池メーカーのサムスンSDIにサムスン物産株の2.6%を売却させることが一つの選択肢だと説明した。そうすれば、サムスン物産の合併後に追加取得していた分を解消する効果が出る。

そうしなければ、サムスンのグループ企業は「循環出資」を生み出している互いの持ち合い株を圧縮する必要がある。

サムスン電子はスマートフォン市場のシェア低下や半導体での競争激化に直面し、事業の立て直しを進めているさなかにあり、公取委の命令はサムスングループにとって新たな頭痛の種になる。また、サムスンに対して有力企業の株式売却圧力が高まり、創業者の李一族の支配が弱まる可能性もある。

原題:Samsung Units Given Until March to Trim Cross- Holdings in C&T(抜粋)

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