「日本の借金1000兆円」はやっぱりウソでした~それどころか…
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実質完了は言い過ぎとしても、今年7月までの政府のプライマリーバランス見通しが経済再生ケースでも2020年度にマイナス9.4兆円だったのに対して、来年度予算でマイナス10.8兆円まで達するので、想定以上に財政は改善しています。
社会保障費(年金含む)をオンバラ化してから議論したいです。厚労省は数値を開示すらしてくれませんけれど。一声1000兆円規模とも。
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以外、個人の感想です。
銀行系/保険系金融機関のエコノミストやアナリストは、日本国債にリスクがあるとは口が裂けても言いません。なぜなら、銀行も保険会社も自己資本規制/ソルベンシーマージン規制を受けており、これらの規制上は国債はゼロリスクということになっているから、サラリーマンとしてその枠組みの中でできる発言には限界があります。
現状の日本の債務と収支水準からしていつの日かマーケットで神の手が働き日本国における実質債務の減少が要請されるのだと思います。その手段は、国家の毎期の経常のキャッシュフローを改善させるか(税収が増えるか支出を減らすか)、国民から懲罰的税金を徴収して一時的なキャッシュインを獲得するか、インフレとなり実質債務が目減りするか、これらの組み合わせ。
一定額以上の資産を持つ有識者の皆さんが、それぞれの個人資産をどの程度程外貨建資産(更にリスク回避されている方は国内でなく国外で外貨建資産を保管)で運用しているかを教えて頂ければ、綺麗事を抜きにした個々人のリスク分析のリアルさが伝わると思います私は専門家ではないので、高橋氏の論の当否は判断がつきません。彼の普段の文章から類推すると、どこか怪しい気がしますが、時にいいことも書きますのでそれだけでは分かりません。
ある文章について、内容を精査する能力が自分には無く、またその文章の筆者に対する信頼度が高からず低からずである場合、
1:通説とかけ離れているか
2:展開されている論やエビデンスは筆者で無くては気づきにくいものか
3:悲観的か楽観的か
主にこの3つのポイントを判断材料にします。
まず1については、本人も書いているとおり、通説のまるで真逆です。それだけ独創的とも言えますが、鬼面人を驚かせるの類かも知れません。
続いて2ですが、筆者は基本的にバランスシートを作ってみたことを根拠にしています。これは現在であれば誰でも作成可能であり、とすればある一定数は試しているのではないかと考えられます。にも関わらず「大丈夫」論が殆ど無いのは、なぜか。
もちろん筆者以外の経済学者や専門家が間抜けだからという可能性もありますが、一般的には筆者が見落としていたりわざと触れない別のファクターがあると考えるのが妥当でしょう。
さらに3ですが、筆者の論に乗って楽観的になり、ばんばん金を使うのが良いことかどうか。むしろ悲観的くらいのスタンスが、ちょうどよいのではないかと思います。そうすれば何れにせよ財政再建へ進むことになるのですから。
こうした理由から、私は暫定的に、この文章は取り敢えず頭の隅にとどめる程度にします。今後別の論が出てくるまでは「分からないけれどもまああまり信じないでおこう」と考えます。
良いか悪いかはわかりませんが、私はいつもそういうふうな筋道で考えています。かなり非効率ですが、知らないのだから仕方がありません。そして、今後はきちんと判断できるようになるべく、勉強を始めればいいのです。