【楠木建×IBJ社長】やり手仲人の「結婚させるノウハウ」を仕組み化
2015/11/26, NewsPicks編集部
戦略ストーリーの達人たちIBJ編～Vol.2
【楠木建×IBJ社長】やり手仲人の「結婚させるノウハウ」を仕組み化
2015/11/26
成功する企業には「優れた戦略」がある。優れた戦略の条件は「そこに思わず人に話したくなるようなストーリーがあるかどうか」と説く楠木建・一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授。本連載では、「戦略ストーリーの達人」たる経営者との対話を通じて「稼ぐ力」の中身を解明する。
豊富な合コン幹事から学んだこと
楠木：前回の話では、IBJの戦略ストーリーを構成する構成要素として、婚活サイトとお見合いパーティーという2つについてお伺いしました。この次にどういう手を打ったのですか？
石坂：次は、食事つきの合コンセッティング・サービスを始めました。私は学生時代、合コンの幹事をたくさんやらされましたが、会費とお店のクオリティを合わせる、いい女性を連れてくるなど、参加者の満足度を高めるのは結構大変でした（笑）。
割り勘なのか、それとも男性が全額払うのかも一大事で、男はかわいい女の子たちには率先して払うくせに、かわいくないと割り勘を主張する。
こういうことが露見するのは心地よくないので、合コンの裏事情をうまくオブラートに包み、参加者みんなが満足のいく合コンを提供しようと始めたのが、パーティー部門のサービス（お見合いパーティーと合コンセッティング）です。そして、こちらと婚活サイトがわが社のビジネスの2つの柱になりました。
こうして、出会いの機会がない人には、登録者のプロフィールを提供し、パーティー部門も始め、リアルに出会える機会をつくったのですが、それでも交際に至らない人がたくさんいました。実際、「出会いは毎月あるのですが、交際に進展しない」というお悩みメールが婚活サイトにもパーティー部門の窓口にも、いっぱい来ました。
石坂 茂（いしざか・しげる）
IBJ社長。1971年生まれ。東京大学経済学部卒業後、日本興業銀行入行。法人営業、船舶ファイナンスなどに従事する。2000年ブライダルネットを創業、社長に就任。2003年にヤフー子会社となり、ヤフーの婚活サイトを構築。2006年、ヤフーより独立し、IBJ社長に就任。2012年ジャスダック上場、2014年東証2部、2015年東証1部へ銘柄替え。昨年には台湾にも進出を果たした
楠木：あるでしょうね。だからこそIBJのようなサービスが必要になるわけで。
石坂：当初、こうしたメールには当社が用意したテンプレートで返信していました。
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コメント
注目のコメント
もう、ビジネスモデルよりも、どう結婚するかの一点に関心がいってしまった。
「勢いと勘違い」が大事で、そのためには「また会ってもいい」を「気に入った」と読み替える。これを自分でできる人はいいけど、出来ない人には真ん中に立つ人が、読み解きをし、背中を押してあげる必要がある。
なんか、このやり方はどこでも使っている気がするな～デカプリオのInceptionの世界。【戦略ストーリー対談IBJ編2回目】ネットビジネスとリアルビジネスを融合して成功…と書くといかにも陳腐ですが、婚活サービスIBJのそれはひと味違います。なにせ石坂社長は、日本全国行脚して、マッチングの天才的なやり手仲人の凄技を聞いて回ったのです。そして…続きは是非お読みください。
