栗本鉄工所、磁気粘性流体「ソフトMRF」を製品化−車載・VR機器に応用展開
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磁気粘性流体(MRF)は、10年ほど前に車のサスペンション用で話題に成った。当時の主力メーカーはDelphiで、audiに採用されたりしていた。
MRFは磁性粒子に磁場をかけて粒子を配向させて、流体特性をニュートン流体から閾応力を持つビンガム流体に任意に物性調整できる流体。荷重をかけても一定の荷重までは止まっていてその後緩やかに動くが、どの程度まで止めるかを任意に調整できる。
他社の磁性粒子はカルボニル鉄粉だが、栗本鐵工所はアークプラズマ法で製造した鉄粉を使っているのが特徴。カルボニル鉄粉ナノ粒子は残留炭素量が多いのが特徴の一つだが、磁気特性上良い影響はない。アークプラズマ法はそこが改善されているのではと思う。加えて栗本鐵工所は、シランカップリング剤で表面処理して分散性を改善しているようなので、反応の良さ、より精度の高い調整が期待出来そう。
ちなみに、他MRFメーカーが使っているカルボニル鉄粉、世界的に有力メーカーは片手で数える程しかなく、最大手はBASF。