家計の金融資産1717兆円、過去最高更新 企業の資金積み増し続く
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下記リンクは、日米欧の金融資産についての資料(2015年3月末時点)です。
去年度末の日本の家計の金融資産は1708兆円でしたので、そこから更に増加し、過去最高を更新し続けているという状況です。
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記事から大幅に逸脱しますが、資料を見て気になったことが2点あります。
1点目は、欧州の家計の金融資産における「現預金比率」が高いということ。
日本…51.7%
米国…13.3%
欧州…35.0%
→日本には及びませんが、米国とは明らかな差が見て取れます。
2点目は、欧州企業の資金調達における「借入金の割合」が高いこと。
日本…22.7%
米国…6.4%
欧州…32.1%
→日本企業よりも高いことに驚きです。欧州も日本も株式文化が醸成されていないためにベンチャーが育まれる余地が少なく、米国のように大手IT企業が生まれづらいと言えるかもしれません。
一般的に、「日本↔欧米」という対立構図で考えがちですが、下記の資料に目を通して「日欧↔米国」という構図も十分に考えられるのかなと思った次第です。
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「資金循環の日米欧比較」
http://www.boj.or.jp/statistics/sj/sjhiq.pdfついこの間まで外人投資家に「日本の個人金融資産は1500兆円」と言っていたので、1700兆円は改めてすごい数字ですね。
金融資産価格上昇と多少は外貨建て資産の円安効果も働いていると思います。
それにしても、現預金の割合(52%)は相変わらず高止まり。「貯蓄から投資へ」のスローガンが出る遥か昔の1988年の現預金は44%(株式等3割程度)まで届くのはいつの日か・・・過去最高はすごいけど、まだまだリスク資産への配分が小さく現預金比率高ですね。それだけデフレマインドが根強い証拠でもあるのでしょうか。