深刻化する難民・移民問題。メルケル首相とキャメロン首相のジレンマ
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ドイツが再びヨーロッパの盟主に実質上なってきている中で、メルケルをはじめとするドイツ首脳が「欧州では、われわれの価値観は人間一人ひとりの尊厳の重要性に基づいていると信じている」という視点を忘れないことは非常に大事。
ややもすると、他宗教・民族を排除する方向に大衆は行きがちになる。その傾向が一たび弾みがついてしまうと一方向に流れてしまう。世界景気・ドイツ景気がよい間に、難民問題が一定の解決に繋がってくれるといいのだが。ハンガリーの難民申請数は、2015年7月末までだけで2014年通年の1.5倍に達している。スウェーデン・イタリア・フランス・イギリスなどでは7月までで前年一年間の半分程度と減少傾向にあるのとは対照的。
地中海を渡ってスペインやイタリアに入るルートではなく、トルコからギリシャを経由して北西へ向かうルートがメインとなっている現状では、申請先としても経由地としても難民が押し寄せるハンガリーなどが受け入れに慎重になるのは、自然な考え方にも思える。
ただし、それは受け入れ能力を理由として主張するべきで、宗教や「ドイツの問題」であることを理由とすべきではない。それでは国際世論の同意を得られるはずがない。