広告会社がモノづくりまでやるんですか?
2015/08/11, NewsPicks編集部
広告会社が変わる・博報堂(1)
広告会社がモノづくりまでやるんですか?
2015/8/11
サービスや体験へのデザインの広がりを受けて、海外の広告会社が「モノづくり」やベンチャーへの投資支援に乗り出していることを、連載第2回「『Beyond the Screen』とR/GA旋風」で伝えた。国内では、博報堂が今年2月、プロダクトの開発を行うプロジェクト「monom」を立ち上げた。広告会社がモノづくりまで? プロジェクトを担当する統合プラニング室のコピーライター/プロダクトデザイナーの小野直紀さんに話を聞いた。
なぜ、モノづくり?
──スタートアップがアイデアやプロダクトを発表し、ビジネス化の可能性を競う場として知られる「SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)」に今年3月、ロボットドールやIoT時計を展示しました。博報堂はモノづくりまでやっているのか、と驚きました。
小野:昨年、博報堂社内に、統合プラニング室という新しい部署ができました。やることは人それぞれで、僕は「モノづくり」をやろうと決めました。実は、ここ数年、個人的にモノづくりに取り組み、ミラノ・サローネでアワードをもらうなど、プロダクトデザインの面白さに触れていました。
この経験を受けて、博報堂のようなマスに向けた会社で、プロダクトデザインの職能と、コピーライターのコンテキストづくりを組み合わせれば、新しいモノづくりのアプローチがつくれるのではと思って1年間、試行錯誤してきました。
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コメント
注目のコメント
誰もがメーカーになれる時代、しかもプロダクトは「成長」し続け、売った後も勝負が続く時代。だから、ニーズやシーズだけで商品をつくるのではなく、本当のマーケティングの力が問われる。その中で始まった博報堂の取り組みについて書きました。
今年のカンヌでもあったけど、エージェンシーの形が変わろうとしているというか、エージェンシーは変わっていかなきゃ行けないのかもしれない、っていうのがリアルに感じるなぁ、
言われたことに「仰せのままに」ってやる広告ビジネスでは、いくらクリエイティブでごまかしても限界があるだろうし、広告会社のマーケティングの限界がメーカーのプロダクトに依存してしまうことなんだとしたら、本当に売れるもの、世の中を動かすものをメーカーと一緒に作っていこう考えるの自然なこと、もしかしたら本当にそれが次の時代のエージェンシーの形なのかもね《ビジネス》いいこと書いてると思う。モノ作りはもはやメーカーのみのものであらず。単に作るだけなら外部委託すればいいわけで、問題はどういう魂をモノに植え付けるか。一方で、疑問なのは博報堂はどの業界に対しても基本はプロモーションという切り口で関与しているはず。トレンドを読んで、新しい製品を作っていくというアプローチをどのように実現するか興味深い。当然、アウトサイダーにしか出来ないこともある。既存顧客とのコンフリクトもあるだろうから、新規領域でのチャレンジになるのだろうが、自社の領域を広げていく戦略的な試みには好感。
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