アップル、後払い決済サービス「ペイ・レイター」終了-導入から1年
AI要約
- 1アップルは後払い決済サービス「ペイ・レイター」を終了し、代わりに新しい分割払いローンサービスを提供する
- 2アップルのペイ・レイターはiOS 18で終了し、新しい分割払いローンは全世界で利用可能
- 3新しい分割払いローンサービスはアップルペイのプラットフォームを通じて利用可能で、ローンはウォレットアプリで管理可能
コメント
注目のコメント
Apple Pay Laterサービス終了のニュースが出ていますが、一概の「BNPLがうまくいかなくて撤退した!」と捉えない方がいいのかなと思います。どちらかというと、Apple Walletの位置づけが変わってきていると考えた方がよいと考えています。
AppleはBNPLをやめると同時に、任意のクレカでBNPLとポイント払いができる新機能を発表しています。重要なのは、この仕組みをVisa、Mastercardが提供するBNPLスキームを使わずに実現している点で、これは他では見たことがない機能です。
つまり、Appleは、銀行がApple Walletと提携することでVMに頼らず安価にBNPLを提供できるような機能をわざわざ開発したと言えます。先般発表があったAffirmはこの提携の1社だったわけであり、実際には彼らだけでなくCitiやSynchrony、Fiservとの提携も今回発表されています。
おそらく、今後Appleは自社や特定の金融機関と組むのではなく、どの金融機関でもApple Walletと提携すれば安価に金融サービスをAppleユーザーに届けることができるユニバーサルな存在にしていきたいと考えているのではないかと推察します。これは、金融分野でGoldmanとがっつり提携してうまくいかなくなったことへの反動的な要素もあるのかな―なんと思ったりしています。金融関係者の目線では、新しい仕組み(Affirmやシティグループなどが提供するサービス)がローンなのか割賦なのか(あるいは双方?)が気になります。
あと、「ペイ・レイター」や「Apple Card」はアメリカ先行(日本での取扱いなし)でしたが、今回は「アップルペイのプラットフォームを通じて全世界で利用できる」との記載も。
今後の詳細に注目。WWDC 2022で大々的に発表されたサービスですが、協業先に切り替えが進んでいます
20年ほど前にBill Me LaterというAmazonに採用された後払いサービスをインタビューしたことがありますが、法定金利のある日本とはローンの捉え方がかなり異なる印象を持ちました。
低金利の国だと収益性が低いため、仮に日本で実施するのであれば加盟店からカード会社への支払いサイクルにズレがあり資金滞留のある決済代行会社が既存決済手段への追加サービスとしてtoBで展開するのが安全な気がします。