【ブリュッセル時事】国際司法裁判所(ICJ、オランダ・ハーグ)は24日、イスラム組織ハマスとの戦闘を続けるイスラエルに対し、パレスチナ自治区ガザ最南部ラファへの侵攻を即時停止するよう求める暫定措置命令を出した。人道支援のためのラファ検問所開放も要求した。

 ICJは、ハマスに対しても、昨年10月のイスラエルへの奇襲攻撃で捕らえた人質を「直ちに無条件で」解放するよう改めて求めた。

 イスラエルのハネグビ国家安全保障顧問は外務省報道官との共同声明で、命令は「虚偽で言語道断だ」と反発。同国メディアによれば、戦時内閣メンバーのガンツ前国防相は、ブリンケン米国務長官との電話会談で戦闘継続の意向を示した。

 一方、ハマス高官はロイター通信に、攻撃はガザ北部にも及び、暫定措置命令は「不十分だ」と不満を漏らした。ただ、命令によって戦闘停止に向けた国際社会の圧力は一層強まるとみられる。 【時事通信社】

〔写真説明〕24日、オランダ・ハーグの国際司法裁判所(ICJ)の審理に臨む判事ら(ロイター時事)