農中が今期5000億円超の赤字に、米金利高で債券評価損2兆円に拡大
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- 1農林中央金庫は、今期に運用収益が悪化した外国債券の売却を行い、純損益が5000億円超の赤字になる見通し
- 2財務基盤強化のため、1兆2000億円規模の資本増強を実施する方針
- 3資本増強によって、収益を確保して黒字回復を目指す
コメント
注目のコメント
プレスリリースには「赤字」がどこにも登場しない。すなわち、会見で2024年度見通しについて5千億円超の赤字となる見通しとコメントしたのだろうが釈然としない。
基本的に有価証券含み損は、その他包括利益を通じて資本に反映されているため、売却して実現しようが評価損のままキャリーしようが、資本に対する影響は同じ。3月末の時点で「自己資本比率は健全性を維持」とリリースに記述しておきながら、資本増強の方針を(しかも口頭で)示すのも理解に苦しむ。欧米への債券投資について、金融庁が監視を強めて銀行が100-1000億円単位の損失を出したのは昨年後半でした。なぜ今頃なのか、少し不思議な気がします。
「農林中金の市場運用資産残高は、3月末時点で56兆円に上る。資産別では債券が56%と最も多く、次いでクレジットが42%、株式が2%」
なぜにここまで株式のアロケーションが低いんでしょう?
気になって世界的に有名な年金基金であるCalPERS(カリフォルニア州職員退職年金基金)の投資アロケーションを調べてみたら、株式45%、債券26%、不動産15%、PE投資 13%でした。
https://www.calpers.ca.gov/docs/forms-publications/facts-investments.pdf