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キリンによる買収劇、狙いは「ファンケルの特許」。識者が語る2200億円TOBの真実
釼持 祥夫株式会社inSIGHTS 業務コンサルタント・エグゼクティブコーチ
記事にもある通り、本当の狙いが特許だったとしても、本当にそれを活かせるのか、に大いに疑問が残ります。特許があるからいい買い物ですよ、というのはM&A当事者のいいそうなことだし、担当者としてもそれを売りにしてディールを勧めるのはよくある話です。
本当の勝負は、その「絵に描いた餅」をいかに「食べられる餅」にするか、です。これは並大抵のことではなく、強いリーダーが必須です。ここで言っている「強いリーダー」というのは、カリスマ的に引っ張っていく人ではなく、キリン・ファンケル両者を巻き込み、一緒になって成果を出す事業環境を作り出せる人です。ここが日本人は弱いので、このチャレンジをどうやって生き抜くのかが楽しみなディールです。
経営企画部門は本当に役に立っている? デジタル敗戦の「戦犯」扱いされているワケ
釼持 祥夫株式会社inSIGHTS 業務コンサルタント・エグゼクティブコーチ
欧米型の組織が絶対正しいというつもりはありませんが、日本の多くの組織での経営企画、経理、人事は極めて特殊だということを認識する必要があると思います。
まず経理。よく経理のトップをCFOだと呼んでいる会社を見かけますが、欧米の会社のCFOは経理処理はBPOに任せ、より付加価値の高い管理会計を基礎とした経営に対する参画をしています。仕事の範囲が根本的に違います。
次に人事。海外ではHRと言いますが、これは単に言葉の違いではなく、役割が根本的に違います。HRは会社の中での組織コンサルタントで、人材戦略とその育成・獲得をリードします。これができている会社って本当に少ないです。事業側もこれをあまりやっているとは言えないので、人材戦略についてはオーナー不在です。
そして経営企画。この記事にもありますが、そもそも経営企画の本質的な業務(=庶務や調査ではない)はCFOの仕事です。残念ながら経営企画は計画経済を主導し、綿密な計画を立て、実行を事業に丸投げするところが圧倒的に多いと感じています。そんな事業の推進をするのは過去の話で、アジャイルに、そして環境変化に対応する経営をしていかなければいけないので、今の多くの経営企画の存在はかなり問題であると感じています。
大切なのは、その違いと課題を認識し、自分たちの組織がこれから生き残るためにどのような役割にならなければいけないのか、を考えることだと思います。
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