東京・西麻布のフランス料理店が2月に営業を終えた。ミシュランガイドの常連店舗でも、コロナ禍で先が見通せなかった。40席以上の「広い店舗を生かす工夫をしてきたが、コロナ禍では限界があった」と語る。

[ビストロアンバロンオーナー]
両角太郎氏
1988年東京大学理学部卒、安田火災海上保険(現損害保険ジャパン)入社。94年ペンシルベニア大学でMBA取得。ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントなどを経て、2009年にビストロアンバロン開店。年商約4000万円。

 新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、東京・西麻布で経営してきたフランス料理店「ビストロアンバロン」は2020年12月末に一般営業を、常連客を対象にした営業も21年2月に終え、店舗を引き渡しました。

<span class="fontBold">40席超という広い店舗が、スタッフの確保とコロナ禍では大きなハンディになった</span>
40席超という広い店舗が、スタッフの確保とコロナ禍では大きなハンディになった

 ミシュランガイド東京にも6年連続で掲載される人気店に成長していました。しかし、友人知人の集まりで利用する会社員が顧客基盤であったため客足の回復時期が見通せず、また社会的な構造変化からも飲食業は厳しい環境が続くことが予想されたため、経営を続けるべきではないとの判断に至りました。

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