NTTドコモが提供する電子決済サービス「ドコモ口座」を使った不正引き出しをきっかけに、相次いで発覚したキャッシュレス決済サービスを悪用した預金流出事件。ゆうちょ銀行、イオン銀行の口座から計4件、53万円の不正出金が起きたKyash(東京・港区)の鷹取真一CEO(最高経営責任者)に話を聞いた。

<span class="fontBold">鷹取真一(たかとり・しんいち)氏</span><br>2008年、早稲田大学国際教養学部卒、三井住友銀行に入行。法人営業や金融機関との提携戦略を担当。13年米系戦略コンサルティングファームを経て、15年1月にKyashを創業し、Visaプリペイドカードと連動したスマートフォン決済サービスを展開。資金移動業の登録を完了し、9月7日に銀行口座からの入金サービスを始めたところだった。
鷹取真一(たかとり・しんいち)氏
2008年、早稲田大学国際教養学部卒、三井住友銀行に入行。法人営業や金融機関との提携戦略を担当。13年米系戦略コンサルティングファームを経て、15年1月にKyashを創業し、Visaプリペイドカードと連動したスマートフォン決済サービスを展開。資金移動業の登録を完了し、9月7日に銀行口座からの入金サービスを始めたところだった。

9月15日、キャッシュレス決済サービス「Kyash」を通じて、ゆうちょ銀行で3件23万円、イオン銀行で1件30万円の不正な引き出しがあったと発表しました。

鷹取真一・KyashCEO(以下、鷹取氏):当社と、接続する金融機関の双方が(セキュリティー)基準を満たすと判断してサービスをリリースしましたが、(生年月日や暗証番号に加えて)口座情報が流出すると、一定の不正が行われてしまうことが明らかになりました。

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2行のチャージ(入金)は今も停止している一方、入金口座との接続時に2要素認証を導入済みの8行はサービスを継続しています。今後接続先の銀行を増やすこともあると思いますが、どういった銀行を選ぶことになりますか。

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