ひょうご経済プラスTOP 経済 二輪車事業→カワサキモータース 鉄道車両→川崎車両 川重分社化で新社名

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二輪車事業→カワサキモータース 鉄道車両→川崎車両 川重分社化で新社名

2021.04.01
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理由を問わない在宅勤務制度を導入する川崎重工業の神戸本社が入るビル=神戸市中央区東川崎町1

理由を問わない在宅勤務制度を導入する川崎重工業の神戸本社が入るビル=神戸市中央区東川崎町1

 川崎重工業(神戸市中央区)は31日、二輪車と鉄道車両事業の分社化に伴い、10月1日に事業を始める新会社の社名を「カワサキモータース」と「川崎車両」にすると発表した。いずれも川重の完全子会社で、それぞれ事業を引き継ぐ。

 カワサキモータースの本社は川重明石工場(明石市)に置き、川重の伊藤浩常務執行役員モーターサイクル&エンジンカンパニープレジデントが社長に就く。資本金10億円。従業員は約2千人。

 二輪車は川重グループで数少ない一般消費者向け製品。新型コロナウイルス禍で新興国向けの販売が大きく落ち込んでおり、顧客ニーズに即応する。

 川崎車両の本社は川重兵庫工場(神戸市兵庫区)に置き、川重の村生弘常務執行役員車両カンパニープレジデントが社長に就く。資本金96億5千万円。従業員は約1500人。

 車両事業は海外の大型案件で、川重が手掛ける車両に加えて、安全運行の制御システム全体の納入を求められる事案が増えており、他社との連携などを進めやすくする。

 併せて川重は、2021年3月期の連結業績予想について、経常損失は2月発表の150億円から40億円に、純損失は250億円から230億円にそれぞれ改善したと発表した。二輪事業の広告宣伝費削減、建設機械向け油圧機器の販売好調などが寄与する。(中務庸子)