駐パラオ米大使、異例の台湾訪問 パラオ大統領に同行、中国反発

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パラオ
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 南太平洋の島国パラオのウィップス大統領が駐パラオ米国大使を帯同し、外交関係のある台湾を訪問している。台湾と外交関係のない米国の大使が訪台するのは極めて異例。太平洋地域で影響力の拡大を図る中国に対し、バイデン米政権が台湾、パラオとの連携を強く打ち出した形だ。中国は強く反発している。

 ウィップス氏や台湾の呉釗燮外交部長(外相)らは3月30日、ヘネシーナイランド駐パラオ米大使らと共同で記者会見し、談話を発表。「台湾とパラオの関係を強化し、米国の二つの真の友人の間で人々の結び付きが強固になると信じている」とした。ヘネシーナイランド氏は、米台とパラオの3者協力を推進する意向を強調した。

 3者が連携を急ぐ背景には中国の動きがある。中国は近年、太平洋地域での開発援助を拡大。2019年には中国の働き掛けでソロモン諸島とキリバスが相次いで台湾と断交し、中国と国交を結んだ。米国はこうした動きを警戒しており、太平洋は米中が攻防を繰り広げる最前線の一つといえる。

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