加藤官房長官「国際社会が正当に関心を持つべき事項だ」 南シナ海に中国漁船2百隻

会見に臨む加藤勝信官房長官=22日午前、首相官邸(春名中撮影)
会見に臨む加藤勝信官房長官=22日午前、首相官邸(春名中撮影)

 加藤勝信官房長官は22日の記者会見で、フィリピン政府が今月初旬、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島のサンゴ礁周辺に220隻超の中国漁船が集結したことに懸念を表明した。「南シナ海をめぐる問題は地域の平和と安定に直結するもので、わが国を含む国際社会が正当に関心を持つべき事項だ。南シナ海の緊張を高めるいかなる行為にもわが国として強く反対する」と述べた。

 尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺海域で同様の事態が発生した際の対処を問われると、「仮定の質問で、具体的な答えを差し控えたい」と答えた。

 加藤氏は、尖閣が歴史的にも国際法上も疑いのないわが国固有の領土であり、有効に支配していると指摘した上で、「中国側の尖閣周辺の活動には、海上保安庁を中心に政府が一体となって現行の法制に即して毅然(きぜん)として対処している」と説明した。

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