きっかけは山中教授 開発の立役者が語るワクチン
毎日新聞
2021/3/14 14:00(最終更新 10/2 19:17)
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新型コロナウイルス対策の切り札として期待のかかるワクチン。最初に感染が確認されてから約1年という異例の速さで開発に至った背景には、長年にわたる基礎研究の積み重ねがあった。日本でも接種が始まった「メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン」実用化に道を開いたハンガリー出身の生化学者で、ドイツのバイオ企業ビオンテックの上級副社長を務めるカタリン・カリコさん(66)<テディベアに全財産しのばせ東欧から出国 ワクチン開発立役者>が語るパンデミック(世界的大流行)の教訓とは?【聞き手・八田浩輔】
山中教授がいなかったら……
――現在世界で使用されているmRNAワクチンは、カリコさんたちが2005年に発表した論文(※1)とその特許が基礎となっています。しかし発表当初の反響はほとんどなかったと聞きます。
◆そうですね。私たちの論文に最初に注目したのはモデルナ(※2)を創業した幹細胞生物学者のデリック・ロッシ氏でした。彼は当時、山中伸弥教授(京都大iPS細胞研究所所長)が発見したiPS細胞を作ろうとする過程で、mRNAを活用しようと考えていました。ところがmRNAを入れた細胞は死に、うまくいかなかった。さまざまな方法を探る中で私たちの論文に行き着き、実際に私たちが発表した方法に基づいて修飾(細工)したmRNAを使うことでiPS細胞を樹立でき…
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