柏崎原発不正入室「社員の理解不足」 東電が報告
東京電力ホールディングスは10日、社員が他人のIDカードを使って柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)の中央制御室に不正入室した問題を巡り、詳細な原因の分析結果と改善策をまとめ原子力規制委員会に報告した。原発のセキュリティーの重要性に対する理解や具体的な防護手段が不足していたことなどを原因に挙げた。
「厳格な警備業務をしがたい風土」も原因になっていたと分析した。こうした状態を生んだ組織的な原因として、管理職の現場把握が不十分だったほか発電所内部の従業員らが原発の安全性を脅かす「内部脅威」に対する意識も欠いていたと結論づけた。
同日、新潟市で記者会見した東電新潟本社の橘田昌哉代表は「地域の皆様からの信頼を毀損した事案だと重く受け止めている」と陳謝した。