東日本大震災の証言や記録を小学校高学年向けに書いた「きみは『3・11』をしっていますか? 東日本大震災から10年後の物語」(小学館、税別1400円)が出版された。人の死を実感することが難しい子どもたちに、死者・行方不明者1万8000人以上の震災の教訓をどう伝えるのか。執筆者の一人、金沢大の井出明准教授は「数字としての死者ではなく、一人一人の人生や思いを考えることが防災につながるのではないか」と話す。
本では宮城県石巻市立大川小学校を襲った津波で長女・小晴さんを亡くした中学校校長、平塚真一郎さんが遭遇した娘の行方不明、死とその後10年の歩みをつづる。平塚さんは「死んでもいい」と喪失感にさいなまれた時期を経て、「天国の人を笑顔にするためには、生きている人間が笑顔で自分の人生を生きること」として、震災の伝承や防災教育に動き始めた。
この記事は有料記事です。
残り484文字(全文852文字)
【時系列で見る】
-
海成粘土で陶器スピーカー 津波被害の陶芸家 CFで制作資金募る
1182日前 -
福島への帰郷に世代間ギャップ 避難者が前に進むためには 新潟
1182日前 -
「福島県民」誇れる世に 避難のあり方 福島大名誉教授に聞く
1182日前 -
自治体7割が災害時の情報発信強化 メールやSNS 北海道
1182日前 -
自分の身は自分で でも原発の処理水は… 漁師妻たちの食堂は今
1182日前 -
津波で娘失った男性 2月の地震でも被災「前向くしか」再建誓う
1182日前 -
「泣かないで」歌いながら泣いた日 舘ひろしさんが触れた優しさ
1182日前動画あり -
津波で父亡くしたJリーガー「きっと見てくれる、僕の行く道を」
1182日前 -
大震災の余震、1年で208回 「活動まだ継続」と警戒呼びかけ
1182日前 -
「命」考え、防災に 震災の証言や記録まとめた子供向けの本出版
1182日前 -
アロマで避難者癒やす 福島から避難した鈴村さん 恩返し込め
1182日前 -
「東京に来て」強く言えれば…夫の後悔 妻の首飾り、いつか孫に
1183日前 -
岩手、宮城、福島の自治体76%が復興事業完了せず コロナも影響
1183日前 -
被災地で砕かれた自負 旧大川小で慰霊法要続ける薬師寺の僧侶
1183日前 -
官僚たちはどう復興を描いたか? 事務次官経験者2人に聞く
1183日前深掘り -
福島から和歌山へ、600キロ通い「恩返し」の三味線指導
1183日前 -
ドローンのカメラがとらえた東北の被災地は 東日本大震災10年
1183日前動画あり -
被災地で活動した自衛官が感じた 自衛隊「にも」頼るという姿勢
1183日前 -
被災の子に夢 大分の団体、プレゼント1万個 今後は高齢者支援に
1183日前