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バイデン米大統領の追加経済対策法案、上院通過-1兆9000億ドル

更新日時
  • 1400ドルの直接給付を含む経済対策法案、下院で9日に改めて採決
  • 民主党はバイデン大統領の署名を経て、14日までに成立を目指す

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バイデン米大統領が最優先する1兆9000億ドル(約206兆円)規模の追加経済対策法案は6日、上院を50対49で通過した。5日の午前から25時間余りにわたり修正案の採決を繰り返すマラソン審議を経て、ようやくゴールにたどり着いた。途中、失業保険の給付上乗せを巡る民主党内の意見擦り合わせに長い時間がかかった。

  「米国救済計画法」はこれで下院に戻され、民主党の賛成票によってあらためて可決される見通し。ホイヤー同党下院院内総務は9日に採決すると述べた。民主党下院議員の進歩派からは、上院で施された修正に対する不満の声も聞かれるが、現時点で賛成票を投じない可能性を示唆する議員はいない。同党は大統領の署名を経て、来週に成立させることを目指している。

  同法の成立はバイデン大統領にとって立法面での最初の勝利となり、この春に取り掛かる大規模なインフラと製造業の回復法案を推進する舞台が整う。

Senate Works Into Weekend On Biden's $1.9 Trillion Stimulus Package

追加経済対策法案の上院通過後に会見する民主党のシューマー上院院内総務

Photographer: Ting Shen/Bloomberg

  上院可決に至る過程では失業給付上乗せ措置を巡り、穏健派のジョー・マンチン上院議員(ウェストバージニア州)が反対し、12時間近く審議が滞る場面もあった。マンチン氏や他の穏健派議員は週400ドルを上乗せすれば、経済が再開する中で勤労者が新たな職を探す意欲をそぐ恐れがあると主張していたが、最終的に合意が成立した。

  共和党のダン・サリバン上院議員(アラスカ州)は身内の葬儀に参列するためにワシントンを離れ、投票できなかった。共和党の49票全てが反対に投じられたが、民主党の50票に及ばず、ハリス副大統領(上院議長)が決定票を投じる必要はなかった。  

米経済対策法案の主なポイント
  • 年間所得7万5000ドル(カップルで15万ドル)未満の個人に1400ドルの直接給付
  • 失業保険給付の上乗せ額は週300ドル、9月6日まで延長
  • 新型コロナウイルスのワクチンと検査プログラムに1600億ドル
  • 州政府と地方自治体に3500億ドル
  • 17歳以下の子どもに関する税額控除を2000ドルから3000ドルに引き上げ

原題:Senate Passes $1.9 Trillion Relief Bill After Marathon Votes (1)(抜粋)

(下院での採決予定や法案の詳細を追加して更新します)
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