耐えた平野、早田決めた…日本生命、土壇場に底力で3連覇

神奈川を破り、優勝を喜ぶ早田(左から2人目)、平野(同3人目)ら日本生命の選手=アリーナ立川立飛
神奈川を破り、優勝を喜ぶ早田(左から2人目)、平野(同3人目)ら日本生命の選手=アリーナ立川立飛

 追い詰められた日本生命が底力を発揮した。1-2で迎えた第4、5試合をともに20歳の平野、早田が制し、神奈川を振り切って3連覇を達成。「第4試合のときには敗戦の弁を考えていた。いい試合ができた」。村上総監督は安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 初優勝に王手をかけたライバルを押しとどめたのは東京五輪代表の平野。フルゲームとなった18歳の長崎との第4試合は先にマッチポイントを握られたが、「逆に吹っ切れて、逃げずにできた」。切れのいいドライブでジュースに持ち込み、最後はレシーブミスを誘って激戦をものにした。

 1ゲーム先取の第5試合に臨んだ早田は、第3試合で敗れた21歳の木村と再び激突。「負けを忘れ、チャレンジャーの気持ちで入った」。得意のフォアハンドドライブで主導権を握り、10-6から追いつかれても力強くドライブを打ち込んで決着をつけた。

 早田が2連覇を逃した1月の全日本選手権で足を痛めた影響もあり、2人のそろい踏みは今季初めて。村上総監督は「よく平野が耐えた。最後は(敗戦後に)自分で締めた『早田ひな物語』でしたね」と両エースをたたえた。(奥村信哉) 

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