三菱商事、カーボンリサイクル技術を有するカナダのCarbonCure社に資本参画・業務提携
【プレスリリース】発表日:2021年01月29日
カーボンリサイクルの取組/CarbonCure社への資本参画及び業務提携について
三菱商事株式会社(以下、「当社」)は、環境負荷低減に向けた取組の一つとして、コンクリート建材にCO2を注入するカーボンリサイクル技術を有するカナダのCarbonCure Technologies Inc.(以下、「CarbonCure」)に資本参画すると共に、同社技術の事業拡大に向けた業務提携に合意致しました。
CarbonCureのカーボンリサイクル技術は、生コンクリート製造時にCO2を固定化・有効利用することでCO2の排出源であるセメントの使用量を削減し、CO2を削減するものです。また、強度や信頼性は従来のコンクリートと変わらず、北米を中心に既に広く商業利用されています。
当社は、本業務提携に基づき、当社のネットワークを活用して、日本を中心としたアジアに同社技術の展開を支援し、建設業界のCO2排出削減に取り組んで参ります。
コンクリートは土木・建築構造物に不可欠な素材で、世界中に普及し市場規模が大きいことから、当社はコンクリートへのCO2の有効利用分野に注力して取り組んでいます。
当社は今後も、CO2有効利用コンクリート CO2-SUICOM(※1)及びCO2を用いたコンクリート骨材を開発するBlue Planet(※2)との事業開発等を含めたCO2有効利用コンクリート分野での事業化を通じて、経済価値・社会価値・環境価値の三価値同時実現に資する取組を強化して参ります。
■CarbonCure社関連設備・技術の特徴
1.生コンクリート工場の既存の製造プロセスを大きく変更せずに、CarbonCureの開発した関連設備を設置することで、この技術を導入出来ます。また、関連設備はリースでの提供となり、低コストで導入出来ます。
2.CO2の注入により、セメントの使用量が削減される為、CO2排出量の低減に繋がります。
3.加えてデジタル技術を用いたCO2削減量の可視化も可能です。
■CO2の回収から建材として活用されるまでのプロセス概要
*添付の関連資料を参照
■CarbonCure社関連設備・技術の説明ビデオ
http://bit.ly/carboncure_video
■CarbonCure社の概要
・CEOであるRobert Niven氏が2007年にカナダ Nova Scotia州にて創業。
・これまで北米を中心に47の事業者へ合計275ユニットの導入実績がある、コンクリート建材カーボンリサイクル分野でのグローバルリーディングカンパニー。
・2030年までにコンクリート産業分野における年間5億トンのCO2削減の実現をミッションに掲げ、これまでのCO2削減実績は累計で10万トン超。
・2020年9月にAmazon,Breakthrough Energy Ventures,Microsoftを主たる引受先とする第三者割当増資を実施し、更なる事業拡大を目指している。
※1 CO2有効利用コンクリートの研究開発(2020年8月5日)( https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/pr/archive/2020/files/0000045766_file1.pdf )
※2 CO2有効利用への取組み/米国 Blue Planet Systems Corporationとの協業契約締結について(2020年9月23日)( https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/pr/archive/2020/html/0000046041.html )
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
CO2の回収から建材として活用されるまでのプロセス概要
https://release.nikkei.co.jp/attach/604179/01_202101291701.png
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