「日本側の提示額高すぎる」台湾新幹線、日本連合との交渉打ち切り…「航空機の価格だ」と批判も

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 台湾新幹線を運営する台湾高速鉄路は20日、日立製作所、東芝の日本連合が提案していたJR東海の新型車両「N700S」の購入交渉を打ち切ると発表した。日本側の提示額が高すぎるとしている。

 台湾高鉄は、「今後は第三者からの購入も含め、新たな調達戦略の検討を行う」としている。台湾新幹線の利用客の増加などで、新たに12編成を調達することになり、日本側と交渉を進めていた。

後継車両の入札が打ち切りとなった台湾新幹線(2016年5月、台湾・桃園駅で)
後継車両の入札が打ち切りとなった台湾新幹線(2016年5月、台湾・桃園駅で)

 現地報道によると、2012年に東芝と川崎重工業の日本連合が受注した現行の「700T」は、1編成あたり約20億台湾ドル(約53億円、当時)だった。だが、今回の日立・東芝連合の提示価格は約50億台湾ドル(約185億円)だったという。

 旧型よりも調達が少ないことに加え、台湾向けの独自の仕様に対応するコストがかさむことなどが要因とみられる。

 台湾側は提示価格を受け入れず、「航空機価格で鉄道を買うようなものだ」との批判も出ているという。連合を組む日立と東芝インフラシステムズはいずれも「個別案件には答えられない」としている。

 07年に開業した台湾新幹線は、東海道新幹線「700系」をベースに台湾向けに開発された「700T」34編成が、台北―高雄間を1時間半で結んでいる。

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1796038 0 経済 2021/01/25 22:30:00 2021/01/26 09:13:16 2021/01/26 09:13:16 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/01/20210125-OYT1I50052-T.jpg?type=thumbnail

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