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コロナ感染者数高止まり 「制御不能」に陥る欧州の実態 財政圧迫する補償

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16日、英国の首都ロンドンで、新型コロナウイルス対策のロックダウンの一環で閉鎖された商店街=AP
16日、英国の首都ロンドンで、新型コロナウイルス対策のロックダウンの一環で閉鎖された商店街=AP

 新型コロナウイルスの変異株が猛威を振るう英国をはじめ、感染拡大が止まらない欧州では、すでに実施している厳しい社会規制をさらに強化したり、期間の延長を決めたりするなど、市民生活がこれまで以上に制限される事態となっている。規制維持を図る各国政府が休業補償などを継続しているため、失業率は比較的抑えられているが、巨額の支援策が各国の財政を圧迫している。

ロンドンは「重大事態」を宣言 外出可能職種を限定か

 変異株の感染拡大が直撃している英国では、生活必需品を扱う商店以外は営業を禁じる事実上のロックダウン(都市封鎖)が2020年12月20日にロンドンなどで発動され、その後、範囲が拡大された。しかし、感染拡大を抑え込めず、21年1月5日、イングランド全域で学校を休校し、不要不急の外出を禁じるロックダウンを発動した。

 だが、それでも新規感染者数が高止まり状態になっており、医療崩壊が懸念されるロンドンでは8日、カーン市長が「制御不能」と述べて「重大事態」を宣言した。英政府はさらなる規制強化を検討中とされ、メディアは外出が認められる職種を今後絞る可能性などを報じている。

 英政府は規制の影響を受けた企業で働く従業員の給与を8割(上限月額2500ポンド=約35万円)まで補償する支援策を4月まで継続するほか、1月のロックダウンに伴い、小売業などを対象に最大で9000ポンド(約126万円)支給する対策も打ち出している。

 ドイツは11月2日から持ち帰りを除く飲食店の営業を禁止し、12月16日からは生活必需品を扱う店などを除く大半の小売店を閉鎖し学校や保育所も原則閉鎖するロックダウンに入った。1月5日には、感染が広がっている地域を対象に、居住地から15キロ以上離れた場所への移動を原則禁じるなど、規制をさらに強化すると発表し、期間も延長した。州によって異なるが、ベルリンでは規制に違反して小売店が営業した場合には最大5000ユーロ(約63万円)、飲食店が店内営業をした場合には最大1万ユーロ(約125万円)の罰金を科す。

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 一方…

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