吉川元農水相在宅起訴

農水省、第三者委を設置し在任中の養鶏、鶏卵行政の公正性検証へ

東京・霞が関の農林水産省
東京・霞が関の農林水産省

 吉川貴盛元農林水産相が収賄罪で在宅起訴されたことを受け、野上浩太郎農水相は15日、省内で報道陣の取材に応じ、「容疑が事実であれば大変遺憾だ」と述べた。農水省として第三者による検証委員会を近く設置し、検証結果を報告書として公表する考えを表明した。吉川被告の農水相在任期間中の養鶏、鶏卵行政のあり方が検証対象となる。

 第三者委では、家畜を快適な環境で飼育する「アニマルウェルフェア(AW)」の国際基準の策定過程や日本政策金融公庫の融資方針の決定過程が公正だったか-などについて調べる方針。委員の人選も進めており、外部委員として法曹関係者とジャーナリストが各1人、有識者2人を入れる方向で調整している。野上氏は「農水省としては、政策は妥当だったと考えている」と改めて強調した。

 第三者委が検証結果をまとめる時期について、野上氏は「現時点では予断を持てない」としつつ、「公判などへの影響には十分留意しつつ、極力速やかに中間的な検証結果を取りまとめて公表したい」と話した。

 一方、当時の農水省幹部が鶏卵生産大手「アキタフーズ」グループの元代表から接待を受けた可能性が一部で報じられている点については「来週の早い段階には事実関係について説明ができるように、確認を進めていきたい」とした。

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