特集

アフガン政権崩壊

イスラム主義組織タリバンが2021年8月15日、首都カブールを制圧し、勝利宣言。ガニ政権が崩壊しました。

特集一覧

どう動くバイデン外交

中東から米軍撤収 関係国と協力を ボストン大名誉教授

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
米ボストン大名誉教授のアンドルー・バセビッチ氏=本人提供
米ボストン大名誉教授のアンドルー・バセビッチ氏=本人提供

 米国はトランプ政権の4年間、漂流した。トランプ大統領の衝動的で支離滅裂な言動は米国の外交全般に影響し、政策と呼べるものはなかった。これは中東地域についても当てはまる。武器の売却を当て込みサウジアラビアに過度に肩入れし、自身の政治的目的のためにイスラエルとの関係をことさら重視した。平和や安定という国益はほとんど考えられていなかった。

 トランプ氏は、米国のイラクやアフガニスタンでの「戦争」を終結させて駐留米軍を撤収させると約束していた。しかし、達成はできなかった。議会や軍からの反対もあったが、やはりトランプ氏の気まぐれな性格や、実行に向けた政策の無さが影響している。バイデン次期大統領も中東からの撤収を進めたい意向を示しているが、現地でテロの可能性がある限り部隊を維持する調整を試みようとしている。撤収の実現は難しいだろう。

 中東からの米軍撤収は、地域の治安を悪化させ、国際テロリストの温床にさせるという議論がある。これは米軍が駐留態勢を維持するか、全て…

この記事は有料記事です。

残り643文字(全文1072文字)

【時系列で見る】

関連記事

あわせて読みたい

アクセスランキング

現在
昨日
SNS

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月