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第5回全国高校eスポーツ選手権

スポーツを楽しむ高校生を応援し、文化として発展させていくことをテーマに開催される「全国高校eスポーツ選手権」の特集ページです。

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東京メトロ、日清食品…eスポーツ、異業種が続々参戦する秘密

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第2回全国高校eスポーツ選手権、サッカー対戦ゲーム「ロケットリーグ」の決勝に臨む鶴崎工(大分)の選手たち=東京都渋谷区で2019年12月28日、大西岳彦撮影 拡大
第2回全国高校eスポーツ選手権、サッカー対戦ゲーム「ロケットリーグ」の決勝に臨む鶴崎工(大分)の選手たち=東京都渋谷区で2019年12月28日、大西岳彦撮影

 近年、大きな注目を集めている未来型スポーツ「eスポーツ」。市場は年々拡大し、参入企業も増えて、獲得賞金やスポンサー収入で生計を立てるプロ選手も出現した。

 企業はさまざまな狙いを持ってeスポーツ事業に参戦している。東京地下鉄(東京メトロ)は2020年10月、eスポーツのイベント運営などを手掛けるゲシピ(東京都中央区)と提携し、本格参入することを表明した。東京メトロ沿線でeスポーツの練習施設を設置する他、オンラインで指導を受けられるサイトなども手がけることで、沿線の魅力を高めることが狙いだ。

国内ゲームの市場規模推移 拡大
国内ゲームの市場規模推移

 ゲーム情報誌「ファミ通」などを出版する「KADOKAWA Game Linkage」(東京都文京区)の調査によると、19年の国内eスポーツ市場規模は、前年比27%増の61.2億円。予測では22年に倍の122億円、23年には153億円超と右肩上がりとなる。

 近年のeスポーツ市場が拡大していることにビジネスチャンスを見いだした東京メトロは、21年3月をめどに沿線に「eスポーツジム」をオープン。初級、中級のeスポーツプレーヤーを対象とし、ジムではプロ選手による指導も視野に入れる。ジムに通う「オフライン」だけでなく「オンライン」の会員募集も行う予定で、将来的には、会員による「路線別対抗戦」など同社のインフラを生かしたイベントの開催も検討していくという。担当者は「沿線のジムを単なる場所貸しにせずに、eスポーツ事業で競争していきたい。世界都市・東京からeスポーツ文化を発信していく」と意欲的だ。

 東京メトロのように異業種からのeスポーツへの参戦は国内でも珍しくない。18年から開催されている全国高校eスポーツ選手権(毎日新聞社など主催、サードウェーブ共催)には、「カップヌードル」でおなじみの日清食品ホールディングスがスポンサーに名を連ねる。湯を入れるだけで手を汚さずに手軽に空腹を満たせるカップ麺は時間を惜しんでゲームをする人との相性も良く、約5年前からeスポーツに注目し数々の大会に協賛してきた。

 19年には、バトルゲームのeスポーツ大会にサッポロビールが初めて参入したことも業界内では話題となった。また、海外ではレッドブルやナイキといった巨大ブランドが大規模な投資を行っている。新年も一層の市場規模拡大や企業参入が予想される。【倉沢仁志】

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