国税庁が令和2年9月に公表した、「令和元年分民間給与実態統計調査」によると、令和元年12月31日現在の給与所得者数は5990万人、この中で1年を通じて勤務した給与所得者数は5255万人で1人当りの平均給与は436万円という結果となりました。

一般的な平均給与が約400万円と考えると年収600万円は高所得者と言えるのではないでしょうか。

今回はFP(ファイナンシャル・プランナー)の視点から、年収600万円世帯の貯蓄額に着目し、なぜ貯金がしやすい収入なのかを確認してみたいと思います。

年収600万円は本当に中流なのか

前項と同資料から年収600万円の方はどの程度存在するのか他の収入と比較してみていきましょう。

  • 100万円以下・・・456万8000人(8.7%)
  • 200万円以下・・・743万2000人(14.1%)
  • 300万円以下・・・783万8000人(14.9%)
  • 400万円以下・・・890万7000人(16.9%)
  • 500万円以下・・・765万2000人(14.6%)
  • 600万円以下・・・532万8000人(10.1%)
  • 700万円以下・・・339万7000人(6.5%)
  • 800万円以下・・・231万5000円(4.4%)
  • 900万円以下・・・154万2000人(2.9%)
  • 1000万円以下・・・101万2000人(1.9%)
  • 1500万円以下・・・185万人(3.5%)
  • 2000万円以下・・・43万6000人(0.8%)
  • 2500万円以下・・・12万4000人(0.2%)
  • 2500万円超・・・15万1000人(0.3%)

この中では年収700万円以下が年収600万円にあたりますが、ボリュームゾーンが年収400万円以下となっていますので、全体で見るとやはり高所得といえるのではないでしょうか。

それでは年収600万円の方はどの程度の貯蓄を持っているのか確認してみましょう。