テスラ空売り筋、今年の損失は3.6兆円 米航空業界の損失上回る

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E・マスク氏率いるテスラの株を空売りする投資家は今年、莫大な損失を被っている/Britta Pedersen/Pool/EPA-EFE/Shutterstock

E・マスク氏率いるテスラの株を空売りする投資家は今年、莫大な損失を被っている/Britta Pedersen/Pool/EPA-EFE/Shutterstock

ニューヨーク(CNN Business) 米電気自動車(EV)大手テスラの株価が大幅な上昇をみせた今年、その裏ではテスラ株を空売りする投資家が壊滅的な損失を被っている。調査会社S3パートナーズによると、テスラ株の空売り筋は年初から350億ドル(約3兆6500億円)を失った。

S3の幹部で空売りの専門家でもあるイーホリ・ドゥサニウスキー氏は、「私が覚えている限り、これに匹敵する規模の損失は見たことがない」と指摘する。

この損失を他業界の業績と比較すると、米航空業界は今年1~9月、計242億ドルの純損失(特別項目を除く)を計上。業界史上最悪の赤字額となった。

一方、テスラの空売り筋は、同社の株価が46%上昇した11月だけで85億ドルの損失を出した。テスラは2008年に最初の決算を発表して以降、昨年末までの11年間で67億ドルの損失を出してきたが、空売り筋の11月の損失はこれを上回る。

テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は空売り筋への嫌悪感を隠しておらず、この結果に留飲が下がる思いだろう。

投資家の間では、テスラ株に対する評価が二分している様子だ。

テスラを無限の可能性を秘めたクリーンエネルギーの雄とみる見方がある一方で、過大評価されたニッチ企業に過ぎず、まもなく規模で勝る既存の自動車メーカーに圧倒されるとみる投資家もいる。

そのためテスラ株には空売り残高が多く、現在は全株式の約6%を空売り筋が保有している。他の時価総額の大きな企業では通常、空売り残高の割合は1~2%にとどまる。

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