【日本ハム】有原航平&西川遥輝のメジャー挑戦容認 ポスティング同年日本人選手2人史上初

スポーツ報知
ポスティングシステムを利用して米大リーグ挑戦を目指す有原(左)と西川

 日本ハムが、有原航平投手(28)と西川遥輝外野手(28)に対し、今オフのポスティングシステム(入札制度)を利用した米大リーグ挑戦を認める方針であることが23日、分かった。1球団が複数の日本人選手を同年度にポスティング申請するのは史上初となる。

 両選手は昨オフの契約更改で、早ければ今オフの米球界挑戦の希望を表明した。今季は有原が20試合で8勝9敗、防御率3・46、西川は115試合に出場して打率3割6厘、5本塁打、39打点、42盗塁をマーク。ともに全日程終了後には、改めて球団に米球界挑戦を要望する意向を明かしていた。球団関係者によると、この日までに両選手との話し合いで意思を確認し、容認する方針を固めた。

 99年に広島がケサダ、ペレスをポスティング申請したが、今回の日本ハムは2人とも中心選手。米球界移籍が決まった場合、投打の主力が抜けることによる戦力ダウンも避けられない。それでも容認する背景には、選手の夢を最大限に応援するという日本ハム球団の方針がある。11年にダルビッシュ、17年には大谷を同制度で米球界に送り出してきた。昨オフに有原と西川が米球界挑戦の意向を示した際も、吉村GMは「ある程度の成績を残して、貢献してっていうのは大きいファクターじゃないか」と説明しており、球団に対する長年の貢献を認めた上での判断になったとみられる。

 同制度の申請手続き期間は今月8日に始まっており、12月12日の締め切りまでに申請時期を慎重に探っていくことになる。米球界も新型コロナウイルスの影響を大きく受けており、交渉面で難航する可能性もある。それでも日本ハムで育った剛腕とスピードスターが、野球人としての夢をつかむためのスタートラインに立った。

 ◇ポスティングシステム 海外FA権を持たない選手が、大リーグに移籍する際に利用する制度。当初は最高入札額を提示したメジャー球団が独占交渉権を得たが、18年オフからは、メジャー契約の場合、契約金や年俸などの総額(複数年の場合は総年数の総額)によって譲渡金の額が変わるシステムになった。

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