佐和山城で戦国時代の幹線 滋賀の石田三成ら拠点 当時の町並み明らかに

佐和山城跡で発掘されたメインストリート(左下の盛り土)。側溝には丸太を土台にして石積みがされていた=滋賀県彦根市佐和山町で2020年11月12日午後1時40分、伊藤信司撮影
佐和山城跡で発掘されたメインストリート(左下の盛り土)。側溝には丸太を土台にして石積みがされていた=滋賀県彦根市佐和山町で2020年11月12日午後1時40分、伊藤信司撮影

 戦国武将の石田三成らが拠点とした佐和山城跡(滋賀県彦根市佐和山町)で「本町筋」と呼ばれる道の痕跡が確認された。城下町のメインストリートにあたるもので、戦国時代の遺構として全国的にも貴重だという。国道8号バイパス工事に伴って現地調査を進めている県文化財保護協会が13日、発表した。

 佐和山東側の西法寺川(旧内堀)と小野川(旧外堀)の間で確認された。南北に走る市道下で出土し、長さ約50メートル、幅60~90センチ。粘土を盛った上に、砂利を混ぜた土を締め固めて路面を形成していた。東側側面が江戸期以降の水田化で削られており、以前の道幅は不明だという。

 一方、西側側面には約25メートルにわたって石積みがあった。軟弱な地盤が崩れないよう、丸太を敷いてくい止めし、地元産のチャート(堆積(たいせき)岩)を積み上げていた。石組みの側溝だったとみられ、道路下を貫く水路跡も発見された。この「胴木(どうぎ)工法」は織豊期(安土桃山時代)の城郭石垣でよく使われ、城主主導の道路計画だったことがうかがえるという。

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