神戸の「旧グッゲンハイム邸」実は別人宅だった 映画「スパイの妻」撮影地

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映画「スパイの妻」のロケ地にもなった「旧グッゲンハイム邸」。今回の調査で「旧ライオンス邸」であることが判明した=神戸市垂水区で2020年10月22日午前10時51分、清水有香撮影
映画「スパイの妻」のロケ地にもなった「旧グッゲンハイム邸」。今回の調査で「旧ライオンス邸」であることが判明した=神戸市垂水区で2020年10月22日午前10時51分、清水有香撮影

 「旧グッゲンハイム邸」(神戸市垂水区塩屋町)の名で親しまれている明治末期の洋館が、別人宅だったことが日本建築学会近畿支部の調査で明らかになった。今年、ベネチア国際映画祭の銀獅子賞(監督賞)に輝いた映画「スパイの妻」の撮影にも使用された建物。実際の邸宅はすぐ北側にある洋館「旧竹内邸」だったことも分かり、調査に当たった専門家は「建物が取り違えて記録された極めて珍しい事例」と話す。

 旧グ邸は、1900年代初期に住んだとされていたドイツ系米国人の貿易商ジェイコブ・グッゲンハイム氏の名に由来する。開放的なベランダや張り出し窓が特徴の木造2階建てで、「スパイの妻」の黒沢清監督が「土下座をしてでも撮影したかった」と語るなど当時の美しい装飾が残る貴重な洋館だ。

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