- ポスト
- みんなのポストを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷
みずほフィナンシャルグループ(FG)は29日、設立から20年を迎えた。日本初のメガバンクは現在の「3メガ」体制の起点となった一方、3行の統合を進める過程では内部の勢力争いや大規模システム障害を引き起こした。金融界がまた厳しい状況を迎えている中、「次世代金融への転換」(坂井辰史社長)を目指してデジタル化を中心に構造改革を加速する。
バブル崩壊後の不良債権処理で大手行の経営状況が厳しくなっていた1999年、第一勧業、富士、日本興業の3行が経営統合を発表。2000年に金融持ち株会社のみずほホールディングス(現みずほFG)が発足した。当初は「世界でトップ5の銀行」を目指すと掲げたが、3行の主導権争いが絶えず、経営に影を落とした。
それが社会生活にも影響を与えたのが、02年4月の大規模システム障害だった。3行を再編して、個人向け中心の「みずほ銀行」と法人向け中心の「みずほコーポレート銀行」が発足した日に起きた。当時みずほ銀行築地支店長だった作家の江上剛さんは「3行のコミュニケーションが取れていなかったことが大きな原因。システム障害が起きるのではと心配していた」と振り返る。
11年3月には2度目のシステム障害も発生。旧行意識が一体化を阻害していると批判を浴びた。13年2月からスローガンに「One MIZUHO」を掲げてグループの一体化を目指し、同7…
この記事は有料記事です。
残り1565文字(全文2143文字)