米中顔合わせ、対立必至 南シナ海領有権で応酬不可避 ASEAN関連外相会合
毎日新聞
2020/9/8 19:34(最終更新 9/8 22:45)
有料記事
1452文字
- ポスト
- みんなのポストを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷
東南アジア諸国連合(ASEAN)と日米中などが参加する関連外相会合が9日からテレビ会議形式で開かれる。ポンペオ米国務長官が7月下旬に「歴代米政権の対中関与政策は失敗だった」と表明してから、米中が顔を合わせる初の多国間の会議。中国と一部のASEAN加盟国が南シナ海の領有権を争う問題でも、米中の対立は必至とみられる。
ASEAN加盟国は領有権問題への危機感に濃淡があるが、大国間の対立に巻き込まれることは避けたいという点で一致しており、ASEAN全体として微妙なかじ取りを迫られている。
米国の首脳や閣僚は2019年11月のASEAN首脳会議関連の会合に出席しなかったが、今回はポンペオ氏が出席を予定している。ポンペオ氏は7月中旬、南シナ海における中国の権益主張について「完全に違法」と全面否定した。従来は領有権問題で当事国への肩入れを避けていたが、ベトナムやフィリピンなどを支持する立場に転じている。
一方で中国軍は8月26日、南シナ海に向けて合計4発とみられる中距離弾道ミサイルを発射した。「米国による中国への挑発と圧力に反対する」(中国国防省報道官)と対抗姿勢を鮮明にし、南シナ海の権益主張でも一歩も引かない構えだ。
ポンペオ氏と中国の…
この記事は有料記事です。
残り931文字(全文1452文字)