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【速報】ジル・サンダーが「ユニクロ」と再タッグ! コラボコレクション「+J」が復活

松下久美ファッションビジネス・ジャーナリスト、クミコム代表
ジル・サンダーと「ユニクロ」が「+J」で再コラボ 復活を告げる公式リリースより

構築的な仕立てや削ぎ落されたミニマルなデザインで知られる、ドイツ人デザイナーのジル・サンダー。2009年秋、「ユニクロ」(UNIQLO)がパリのオペラ地区に旗艦店をオープンするタイミングで発売したコラボコレクション「+J」(プラスジェイ)は、彼らがファッションブランドとして飛躍する大きなきっかけになった。

「ユニクロ」は今回の再コラボについて、「伝説のコラボレーションが再び」と銘打ち、「初めてのコラボレーションの成功から11年。伝説的デザイナー ジル・サンダー氏がそのシグネチャーであるモダンなスタイルとともにユニクロへ戻ってきます」「繊細な慎ましさから生まれた新たなコレクションは、ウィメンズとメンズそれぞれにあらゆる機会にふさわしい、優れたアイテムにより構成されています」と説明。「控えめで心地よい現代のグローバル ユニフォームを定義します」と意気込む。

公式サイトではジル・サンダーへのインタビューを掲載。ファッションデザイナーとしてのライフワーク、哲学、影響を受けているもの、クリエイションの背景などに加え、最新の「+J」のデザインイメージなどを回答している。

筆者がとくに注目したのは、下記の5つのQ&Aだ。

Q6. あなたの洋服について、お客様からもらった言葉で印象的なものはありますか?

私のデザインが「時代を超えている」とおっしゃっていただけると、いつも心打たれます。「着る人に力を与える服だ」という感想も、とても嬉しく思います。

Q12. +Jコレクションでは、ユニクロのモノづくりの仕組みとあなたのクリエイションをどのように結びつけましたか?

ユニクロは、製造に関する多大な経験と豊富な知識を持っています。製造におけるユニクロの可能性は無限であり、想像力を掻き立てられます。そこには、スムーズな物流システムや、日本文化との融合、ディテールを制する素晴らしい技術も含まれます。

Q14. 2009年の初+Jコレクションのときと比べて、あなたの心境に変化はありましたか?

あらゆることが変化したように感じます。ファッションにおいてもです。遠い昔にしか思えない過去を想起させるようなフォルムには、みんな飽き飽きしています。マテリアルも、製造技術も進歩しました。新しい生地には、新しいソリューション、カット、パターンが必要です。時代を映し出すムードを持ち出すまでもなく、近代的なソフィスティケーションが求められていることを感じます。今現在、人々が何に魅かれているか、緊張感とハーモニーがどこにあるのかを、感じ取っています。

Q20. 今後、あったらいいなと思う素材はありますか。そしてそれは、どのようなものですか?

自然由来で、環境と地球にダメージを与えないようなハイブリッドの素材です。

Q21. より良い未来のために、洋服があるべき姿とは何だと思いますか?

丈夫で、長持ちすることが重要です。そして、着る人の支えになれること。

グローバルな世界において多くの人が必要としているエネルギーと自信を、着る人に与えることができる服でなくてはいけません。

コロナ禍を経て、ニューノーマルの時代に、「+J」は現代の生活者にどう受け入れられるのか。(発売日など詳細はアップデート、または、続報予定)

ファッションビジネス・ジャーナリスト、クミコム代表

「日本繊維新聞」の小売り・流通記者、「WWDジャパン」の編集記者、デスク、シニアエディターとして、20年以上にわたり、ファッション企業の経営や戦略などを取材・執筆。「ザラ」「H&M」「ユニクロ」などのグローバルSPA企業や、アダストリア、ストライプインターナショナル、バロックジャパンリミテッド、マッシュホールディングスなどの国内有力企業、「ユナイテッドアローズ」「ビームス」を筆頭としたセレクトショップの他、百貨店やファッションビルも担当。TGCの愛称で知られる「東京ガールズコレクション」の特別番組では解説を担当。2017年に独立。著書に「ユニクロ進化論」(ビジネス社)。

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