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2020/08/05

マネックス松本社長が20年を振り返る、「人を活かす」スタートアップ投資の本質

  • #VC/CVC

マネックスグループ代表の松本大氏は、起業家として、また投資家として20年以上日本のスタートアップの最前線に立ってきた人物の一人だ。

東京大学卒業後、ソロモン・ブラザーズを経てゴールドマン・サックスに入社。同社史上最年少でゼネラル・パートナーに就任する。その後はソニーとの共同出資でマネックス証券を設立。2000年には設立わずか2年目に東証マザーズ上場を果たした。

また、これまで金融審議会専門委員、国内外の社外取締役を歴任、自身の経験を活かしエンジェル投資を行うなど、活躍のフィールドはマネックスグループだけに留まらない。

そんな複数の立場を経験してきた松本氏の眼には今、スタートアップはどう映っているのかー。

「スタートアップは、起業家が9割」と話す松本氏の、スタートアップ愛と投資スタンスに迫る。

CONTENTS

20年間個人でスタートアップ投資。マネックスグループからの投資の棲み分け

松本さんは、今年5月にもブロックチェーンプラットフォームの開発を行う「ToposWare」に個人投資家として出資するなど、スタートアップ投資に積極的に携わっていますね。

個人としては、これまで20年程スタートアップへの投資を行っています。仕事上のご縁もあり、2000年頃に投資したアエリア(旧株式会社コミュニケーションオンライン)が最初の個人投資でした。

アエリア代表取締役会長の長嶋さん、代表取締役社長の小林さんとは、マネックス証券のアプリケーションの部分を彼らに作成してもらったことを契機にお付き合いがあり、彼らから直接「出資してください」とお願いされたことが、当時の出資のきっかけです。

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松本 大(まつもと おおき) / ソロモン・ブラザーズを経て、1990年よりゴールドマン・サックスに勤務。東京オフィスの債券為替部門を統括し、1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資でマネックスを創業。マネックスは東京証券取引所市場第一部に上場されており、現在代表執行役社長CEOを務める。金融審議会専門委員、数社の社外取締役などを歴任、株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めた。現在、米マスターカード社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。

もちろん付き合いがあれば何でも投資を行うわけではありません。しかし、私個人が主体として投資する場合は、個人的な人間関係から話が始まるケースが多いです。

たとえばアエリアに投資した際は、私の親友である谷家衛氏(現あすかホールディングス株式会社取締役会長)にも「あなたも付き合って」と声を掛け、一緒に投資を行いましたね。

マネックスグループを通しての投資は、どのように行っているのでしょうか。

マネックスグループとしては、主に「マネックスベンチャーズによる投資」「マネックスグループによる投資」「自社以外のファンドへのLP出資」の3つの形式を通して、スタートアップ投資に携わっています。

原則として、1つのスタートアップに対し、マネックスグループとマネックスベンチャーズの両方から投資することはありません。

マネックスベンチャーズは外部のLP投資家からの資金でファンドを運用しており、LP投資家のためにファイナンシャルリターンを出すことが求められます。そのため、基本的にマネックスベンチャーズのファンドによる出資を優先して検討します。

一方、スタートアップが特に希望した場合は、グループから直接出資を行うこともあります。あるアメリカのスタートアップが、「ファンドではなく、上場企業のマネックスグループから投資をしてほしい」と要望するケースもありました。

ただ、マネックスベンチャーズによる出資、マネックスグループからの出資いずれの場合においても、スタートアップを支援するスタンスに変わりはありません。

投資先の地域や、投資領域はどのような特徴がありますか。

投資先は日本とアメリカが多いですが、アジアやイスラエルのスタートアップにも投資を行っています。投資領域は自社の知見を活かせる領域でもあり、金融、FinTech、ブロックチェーンが中心です。

ただ、マネックスベンチャーズはファイナンシャルリターンを追求する必要がありますから、良い投資先を見つける機会を増やす観点で、マネックスグループとの事業との関連性が深くない領域に対しても投資をしています。

スタートアップに投資する理由。コインチェック買収からの学びとは

松本さんは、なぜスタートアップ投資に積極的に関わられているのでしょうか。

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