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休校する? しない? 国基準なく自治体任せ オンライン授業向け端末整備に格差

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配布されたキーボード付きタブレット端末をつかって課題に取り組む女子児童ら=東京都渋谷区で2020年3月17日、江畑佳明撮影(画像の一部を加工しています)
配布されたキーボード付きタブレット端末をつかって課題に取り組む女子児童ら=東京都渋谷区で2020年3月17日、江畑佳明撮影(画像の一部を加工しています)

 新型コロナウイルスの感染が再び拡大する中、各地で児童生徒や教職員の感染が確認されている。3月は国の要請で一斉休校となったが、現在、休校の判断は各自治体に任されている。長期休校による学習の遅れが出ていることもあり、安全面を考慮しながら手探りの対応が続く。

2週間の臨時休校、「長すぎ」と指摘され5日に

 大津市では7月1日に市立小学校に通う男児の感染が確認された。市教育委員会は、6月の学校再開に合わせて独自に作った基準に沿い、2日から「2週間」の臨時休校を決めた。しかし、他の都道府県教委や文部科学省に問い合わせると、「長すぎる」との指摘があった。保健所と協議し「5日間」に短縮した。これは校内の消毒や濃厚接触者の特定、PCR検査(遺伝子検査)の結果が出るまでにかかる日数で、基準も「5日間程度」に変更した。

 当初「2週間」にしたのはなぜか。担当者は、文科省の通知やマニュアルで、濃厚接触者の出席停止期間が「感染者と接触した翌日から2週間」となっている点を理由に挙げる。「休校期間をそれに合わせれば、感染者や濃厚接触者がだれなのか子どもたちの間で特定されないし、その子どもたちの学習も遅れないなどの配慮につながると思ったのだが……」

 文科省が6月16日に公表した最新のマニュアル「学校の新しい生活様式」は、濃厚接触者が特定されるまでの間は「その学校の全部または一部を休みにする」としているが、具体的な休校期間などの基準は示しておらず、判断は自治体に委ねられている。

保護者から「短すぎる」という声も

 多くの自治体は、基準を作らずにケースごとに判断している。5月末以降、小中学校・特別支援学校計7校で生徒ら16人の感染が確認された北九州市では感…

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