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財務省が1日発表した1~3月期の法人企業統計(速報値)によると、金融業・保険業を除く全産業の経常利益は前年同期比32・0%減の15兆1360億円だった。2009年7~9月期以来、10年半ぶりの大きな下げ幅で、4四半期連続で前年水準を下回った。
経常利益は、非製造業が32・9%減、製造業が29・5%減だった。非製造業では、新型コロナウイルスの感染拡大で客足が減少した宿泊や外食などのサービス業が59・6%減と落ち込みが目立った。原油安など資源価格の下落の影響を受けた商社などの卸売業・小売業が38・0%減だった。
製造業では、自動車などの輸送用機械が50・7%減と大幅に減少した。外出自粛で国内外の需要が減少したことや工場の操業停止で生産活動が落ち込んだことが影響した。化学も39・5%減と減益幅が大きかった。
一方、金融業・保険業を除く全産業の売上高は3・5%減の359兆5572億円だった。設備投資は電気や運輸などで大型案件があり、4・3%増の16兆3525億円だった。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で回答率が通常より低くなったことから、財務省は法人企業統計を速報値として発表した。7月末ごろに確報値を公表する方針だ。