米アルファベット、第1四半期は大幅増収増益 広告収入が寄与

米アルファベット、第1四半期は大幅増収増益 広告収入が寄与
 4月27日、米グーグルの持ち株会社アルファベットの第1・四半期決算は、29%の大幅増益を記録した。ベルリンで2015年撮影(2017年 ロイター/Pawel Kopczynski)
[27日 ロイター] - 米グーグルの持ち株会社アルファベットが27日発表した第1・四半期決算は、29%の大幅増益を記録した。動画共有サイト「ユーチューブ」からの広告主離れが懸念されているものの、同サービスが引き続き成長のけん引役となった。
ユーチューブでは、過激主義を主張する動画に企業などの広告が掲載された問題を受けて大手企業による広告取り下げが相次ぎ、その影響に対する懸念が強まっていた。
しかしアルファベットのルース・ポラット最高財務責任者(CFO)は決算説明会で、「ユーチューブの収入は主としてビデオ広告主導で引き続き伸びている」と述べた。
第1・四半期の純利益は54億3000万ドル(クラスA・B・C株1株当たり7.73ドル)で、前年同期の42億1000万ドル(同6.02ドル)から増加した。
トムソン・ロイター・エスティメーツが集計したアナリストの予想平均は1株当たり利益が7.34ドルだった。
連結売上高も202億6000万ドルから247億5000万ドルに22.2%増加した。
同社株は引け後の時間外取引で2.8%上伸し、916.80ドルをつけた。
前年比での大幅な増益を達成し続ける同社の能力は、アナリストの驚きを誘っている。
BGCパートナーズのアナリスト、コリン・ギリス氏は「グーグルのような規模の会社がこうした成長を見せるのは、彼らが作る製品の品質と有用性の証拠にほかならない」と指摘。「デジタル広告分野ではグーグルが支配者だ」と述べた。
グーグルの広告収入は18.8%増加し、214億1000万ドルとなった。
ペイド・クリック数(広告クリック数)は44%増加。ファクトセット・ストリートアカウントが集計したアナリスト予想平均は29.7%増だった。
<クラウド・ハードウエアも大幅増収>
スマートフォン「Pixel」やグーグル・プレイ・ストア、クラウド事業など、広告以外の売上高も49.4%増の31億ドルと急増した。
ARKインベストメント・マネジメントのアナリスト、ジェームズ・ウォン氏は、ハードウェアやクラウド・コンピューティング事業の力強い伸びはグーグルの検索事業への依存を巡る投資家の懸念を和らげるだろうと指摘。「われわれはグーグルが単なる広告会社ではないことを証明してほしかった。目覚ましい成果だ」と語った。
一方、アルファベットの自動運転車開発部門「ウェイモ」や高速インターネット接続サービス「グーグルファイバー」、サーモスタット開発の「ネスト」、医療関連部門「ベリリー」を含む「アザーベッツ」事業は引き続き大幅な赤字と小幅な売り上げを計上した。
アザーベッツの売上高は2億4400万ドルで前年同期の1億6500万ドルから増加。赤字は8億5500万ドルで7億7400万ドルから拡大した。
*内容を追加します。

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